会見中、口を真一文字に結んで涙をこらえる野田富久氏(左)=5日、福井市の県教育センター

 希望の党は4日、元県議の鈴木宏治氏の公認を決定。民進党県連は本部の意向に従い、希望の党から出馬する候補を応援するとしていたため、同日夜の時点で多くの関係者は「野田氏が名誉の撤退、鈴木氏で一本化」と見通した。しかし、野田氏は妻から「信念を曲げるな」との後押しを受けていたという。

 鈴木氏の公認決定を受け、連合福井は候補者の一本化を民進党県連に強く要請していた。傘下の自治労県本部もその方針に従った。「若い人に託そう」。野田氏は午後2時半過ぎに幹事会へ戻り、決断を伝えた。幹事会終了後の記者会見に並んだ幹部は、一様に目を真っ赤にしていた。

 野田氏は「私は、立憲民主党の理念、政策は民進党と変わらないと思っている。大きく変わったのは希望の党の政策だ」と批判。希望の党が自民党との連携もちらつかせていることを念頭に、「願わくは、鈴木氏には自民党と反対の道を歩んでいただきたい」と注文した。

 幹事会は一本化で落ち着いたものの、鈴木氏を支援するかまで結論は出なかった。山本正雄代表は「労働運動、共生社会へ取り組む政策がきちんと本人から示されればある程度、前向きに検討していく」としつつも「過去のこともあるし、(鈴木氏が)今回出馬するかどうかも二転三転した。応援するにしても、どうしても濃淡は出るだろう」と深いため息をついた。

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