福井新聞社は、2025年6月8日に告示されたあわら市議選(定数16)の立候補者22人に、政策に関するアンケートを実施した。「力を入れたい取り組み」(3項目)を尋ねたところ、6割の14人が人口減少・少子高齢化対策を、半数超の12人が子育て支援を挙げた。観光振興は9人、農林水産業支援は8人と続いた。

 市の人口は、芦原、金津2町合併時(2004年)に約3万2千人だったが、今年6月1日現在で2万6156人と減少。候補者は「市民活力の減少」などを危惧し、「教育支援による住みたい町、戻りたい町づくり」「U・Iターンの受け皿づくり」「住環境整備」「企業誘致」などが重要としている。公共施設のあり方を考えるべきだとする意見もあった。

 子育て支援については、昨年10月の中学校の給食費無償化に続く小学校での無償化、保育・教育施設の充実や現場支援、居場所づくりなどを施策として挙げた。高齢者対策は健康促進や介護支援などの施策充実、隣接の坂井市と連携したデマンドタクシー運行による交通利便性の向上などと回答した。

 北陸新幹線開業効果を生かした観光振興は、「芦原温泉駅周辺のにぎわいづくり」「あわら温泉街の活性化」「海や山、川、湖、温泉の魅力を引き出す」などがあった。このほか課題解決に向け「全世代、立場の意見を取り上げる」「市民と行政の絆強化」と、市民との対話を重視する声も目立った。

 投開票は15日。

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あわら市議会議員選挙候補者アンケート

【質問】力を入れて取り組みたいこと(3項目)

関山耕人(34)無新=二面

・あわら温泉街の活性化と持続可能な観光振興

 インバウンド誘客や地域プロモーション、燃料費、土地代などの負担軽減の施策を両立。入湯税は施設整備や市民向け割引などに活用する

・子育て環境の充実と若者世代の定住促進

 保育士の待遇改善、施設支援で預けられる環境を整備。子育て世代が暮らしやすいUターン・移住者支援の実施

・地域資源の適正管理と暮らしの安心確保

 水道事業の透明化と持続可能な運営を推進。空き家の利活用や除却を支援する

木下勇二(73)無現①=山室

・市民の声を反映し、地域課題解決

 子育て支援、高齢者福祉、道路や公共施設の整備、地域イベントの存続など、現地に足を運び、議会に取り上げる

・医療と福祉の向上で子育て世代から高齢者まで住みたくなるあわら市づくり

 市民一人一人の不安を取り除き、住み続けたくなるまちに前進させる

・北陸新幹線開業を生かした地域活性化

 ①観光資源の魅力発信②駅周辺の整備③中心市街地の活性化でまち全体が開業効果を実感できる環境を整える

青柳篤始(49)無現①=花乃杜1

・企業誘致、既存企業の成長支援

 市の税収約6割が法人関係の税収。若者にとって、魅力ある働く場をつくり持続可能なあわら市を残す

・地域活性化。芦原温泉駅周辺のにぎわいづくりや、夜のまちに人の流れを生む仕掛けづくり

 地域資源を生かしたイベントを開催。人と人とのつながりを生む

・持続可能な教育・子育て支援

 保育・教育の現場を支援し、子育て世代が孤立しない地域のつながりを大切に、安心して育てられる環境をつくる

野沢裕希(49)無新=山十楽

・人口減少対策。住みたいまち、戻りたいまちづくり

 現場の声から教育・子育て・福祉・健康づくりを一体で見直し、土台を整える

・坂井市と連携強化した2次交通問題解決で、暮らし・観光の利便性向上

 買い物や病院への移動を支える「2次交通」、地域に人を呼び込む「観光」は連携の効果がわかりやすく市民生活にも直結する

・先端技術を導入した鳥獣害対策

 イノシシやハクビシンの農作物への被害は離農の原因にもなっている。ドローンやセンサーを活用し、見守り・捕獲・森林整備・教育を含めた総合的な対策が必要

北島登(55)無現⑥=大溝2

・全ての産業への支援

 企業業績の向上を促す補助制度創設や、労働環境の整備に取り組み、経済の好循環を目指す

・生活基盤の安定のための小学校給食無償化、上下水道やごみ袋料金の引き下げ

 市民の負担を減らし、生活環境や利便性を向上させる

・全世代、立場の意見を取りまとめる

 さまざまな世代のつながりを促進させ、話し合いでまちの未来を創造する

堀田あけみ(72)無現②=春宮2

・福祉の充実と生涯健康の促進

 移動に不安のある人も安心して暮らせるよう、デマンド交通広域化や夜間救急が必要。災害時などの安否確認の仕組み、生存権の確保、高齢者のフレイル予防環境を整備する

・女性が活躍できる社会の実現

 家事育児など多くの負担を抱える女性が職場でも活躍できるよう、役職や地域での参画を妨げない仕組みづくりを進める

・市民の声を反映した住みやすいまちづくり

 若者の転出を防ぐために娯楽施設や働く場を確保する。企業の誘致や地域資源を生かした雇用創出に取り組むなど少子高齢化へ対応する

中垣内えり香(45)参新=熊坂

・農業から始まる安心安全なまちづくり

 農業は担い手不足や耕作放棄地、また鳥獣害などで危機的な状況。食料自給率にも影響するだけでなく、先祖から受け継いできた美しい田園環境も荒廃する

・健康で笑顔と元気な暮らしの推進

 フレイル予防、正しい健康情報を市民が知り、できるだけ自分の体、免疫力で健康寿命を延ばす

・考える力を育む教育

 変化の激しい時代を生き抜くため、画一的な知識の習得ではなく、自ら考え学ぶ力の習得が大切

吉田太一(69)無現④=大溝2

・人口減、少子高齢化のなかの行財政の改革

 公共施設の維持管理は困難。更新や統廃合は着実に進める

・財政の安定。必要な施策を取捨選択

 ふるさと納税が好調だが、あくまで不確定な財源。今後の予算編成では必要な施策を取捨選択すべき

・地域社会の協力でつくる安心安全なまちづくり

 災害対策に住民、行政、警察、学校、企業など全体が協力する取り組みを手助けする

八木秀雄(76)無現⑤=舟津

・誰一人取り残さない、暮らしと命を守るシステムづくり

 近代化、核家族化に合わせたシステムづくりを進める

・市民と市政の絆強化

 市民の声を受け入れる

・DX、AI技術活用促進

 新しい技術を取り入れ市民の暮らしと命を守る方法を拡大させる

室谷陽一郎(72)無現②=花乃杜4

・人口減少、少子高齢化を見据えた中長期視点の公共施設整備

 市の人口は2040年には2万人を切り、高齢化率も40%になると予測される。中長期視点でもって公共施設の更新・統廃合を考える

・高齢者の通院、買い物のための坂井市と連携した広域の交通環境整備

 高齢者が健康で楽しく自立して暮らせる介護環境、誰もが安心して年を重ねられるまちを目指す

・災害に強いまちづくり

 各地域の自主防災組織の充実、行政と民間と協力し防災研修訓練の実施。莫大の費用と時間がかかる国土強靭化地域計画の推進にも取り組む

三上寛了(44)諸現①=河間

・主体的で創造的な議会の実現

 市民の「あったらいいな」を実現させる場所として、ビジョンや政策を提言する

・市民の活力の増進

 少子高齢化に伴う市民活力の減少を、①健康寿命の増進②教育の魅力化や関係機関との連携強化を主体とした人材育成③国の制度を活用した専門人材の登用で補い増進する

・市政の財源の充実

 ①ふるさと納税の促進②積極的な国県との連携③議員定数の削減で確保、拡充する

笹原幸信(77)無現⑤=上番

・農業のさらなる発展

 農政連18年の履歴を農業者の方々のために役立てる

・北潟沖風力発電などの企業誘致

 U・Iターンの受け皿をつくり、人口増と豊かな財政を目指す

・国、県、市のパイプ役を果たす

 培ってきた人脈を最大限に生かして市のために働く

南良一(64)無新=花乃杜4

・教育に体験的、共感的な学びの導入

 「あわらを学ぶ」中での探究的な取り組みなくして、子どもたちは、あわらを将来の選択地として選ばない

・課題ごとの産業、行政、市民、教育の多様な人との定例ミーティング確立

 ボトムアップの意見、対話、発想があわらを豊かにして人を呼び込む

・人口増加に向けた子育て支援、住環境の整備、移住定収や企業誘致の促進

 人口回復には、U・I・Jターンが必要。根底に子育て支援、住環境の整備、働く場の確保はなくてはならない

山川知一郎(81)共現⑤=後山

・小学校給食の無償化、国民健康保険料引き下げによる子育て支援

 国保税の均等割は子育て支援に逆行している

・所得補償による農業支援

 減反や機械資材などの高騰で稲作農家は今後つぶれてなくなる。持続可能な稲作のために減反をやめ、所得補償が必要

・デマンドタクシーの運行時間延長と坂井市との連携

 高齢者の通院、買い物のために必要

島田俊哉(64)無現①=二面3

・防災、減災、インフラ強靱化対策強化

 高齢者、障害者の個別避難計画作成、災害関連死を防ぐ避難所の質向上は最重要課題

・誰も取り残さない市政運営

 介護や子育て、担い手不足や鳥獣害、空き家など多様で複雑化する困りごとに耳を傾け、解決に取り組む

・福祉、子育て、教育、環境、地域産業振興などの基礎的行政サービスの充実

 人口減少、少子高齢化で課題が深刻化していく中、行政サービスをやりきり、市民の安心した暮らしを守る必要がある

見澤勇三(70)公新=二面

・若者が住み続けられるまちの構築

 郷土愛を養い、就労の場を確保する

・安心して子育てができる環境づくり

 地域全体での子育て支援、居場所づくりを推進する

・観光振興の推進

 観光客の利便性向上を図り、魅力ある観光地をつくる

家上雅之(59)無新=滝

・地域防災計画の強化

 防災士、消防団員、日赤奉仕団員を増員させる。災害時、地元の地理や住民構成が分かっている人が多数いた方が良い

・人口減少対策の推進

 U・Iターン、移住者支援も考えなければならないが、まずは他の市への流出を防ぐ。他の市に住み、あわら市で働く人もいる

・高齢者の健康促進

 健康長寿のまちを目指し、認知症予防、健康体操などの取り組みを強化する

卯目ひろみ(76)無現⑥=二面

・小学校の給食無償化

 中学校に続いて小学校も無償化して、家計を少しでも助けたい

・若者への結婚支援、高齢者の健康対策

 坂井市に結婚応援課ができるほど、結婚事情は深刻。あわら市でさらに支援したい。市の全人口の約40%が高齢者の今、フレイル予防などを進めたい

・産業、観光、農業の振興と雇用促進

 産業、観光、農業を支援し、活力を見い出し、雇用を進め、定住者を増やす

白崎雅義(65)無新=大溝2

・ひとづくり。子育てしやすいまちづくり。大人や子どもの学びの環境整備

 人づくりは、まちづくりの基本

・ものづくり。農林水産業の「もうかる化」、市内で回る経済の確立、企業・個人事業主のシームレス支援、企業誘致

 市民が安心して暮らしていくための、安定的な収入、生活基盤を確立させる産業の振興を図り、経済活性化を進める

・にぎわいづくり。観光基盤の整備と交通利便性の向上、情報発信

 北陸新幹線開業効果を最大限に生かした交流人口増加を目指す

中嶋瑞希(32)無新=市姫2

・若者世代へのキャリア形成支援

 デジタルスキルの習得支援や、地域副業、農林業などの多様な働き方を支える仕組みを整え、あわら市を「地方における新しいキャリア形成のロールモデル」にしたい

・子ども・孫世代の多様な学びを支える教育支援

 AI時代に求められるのは「問いを立て、柔軟に考える力」。大人たちが関わり合いながら、個性を尊重した学びの場を整え、子どもが自分らしく生き抜く力を育める教育を実現させる

・高齢者が安心して暮らせる体制の強化

 若者の声を届け、先輩世代とつなぎ、医療・介護・生活支援の切れ目ない体制を強化する

髙嶋英巳子(53)無新=横垣

・市民の意見をすぐに行政に届ける

 発言力がある人だけの行政にならないよう、声を上げづらい女性や若者、高齢者の意見を届ける

・あわらの自然と観光資源を生かしたまちづくり

 海、山、川、湖、温泉の魅力を引き出し、多くの人にあわら市に来てもらいたい

・遊休農地の再活用、就農者のサポート体制の強化

 園芸カレッジがあり、越前柿など基盤があり、パイプラインが整備された農業優良地である一方、多くの遊休農地や、担い手不足などの課題が山積み

北浦博憲(73)無現①=北潟

・安心安全なまちづくり

 地域防災力、自主防災組織の充実。地域と行政による鳥獣害被害防止施策の推進。高齢者、障害者が住み良い生活環境づくり。感染症や災害時対応など健康危機管理体制の充実

・地域が潤うまちづくり

 生産性や付加価値の向上によるもうかる農業づくり。資源保護と地産地消による林業・漁業の振興。地域に根ざした商工業。地元の人の魅力的な店舗づくり。地域に溶け込んだ事業所づくり。地域資源を生かした観光まちづくり。新幹線を最大限に活用した地域づくり

・全ての世代に優しいまちづくり

 子育て支援。子ども、若者、高齢者の居場所づくり。地域で女性が活躍する仕組みづくり。高齢者を見守る地域づくり

※敬称略、順番は上から下へ届け出順。年齢は投票日現在。公=公明、共=共産、参=参政、諸=諸派(地域政党)、無=無所属。現=現職、新=新人。丸数字は当選回数、現住所

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