学生と一緒に学ぶ社会人聴講生たち=福井県永平寺町の県立大永平寺キャンパス

 福井の元気を支える大学を目指す福井県立大学で、社会人聴講生が増えている。昨秋から掲げる「オープン・ユニバーシティ構想」の下、受講料の引き下げや受講手続きを簡素化したことが功を奏し、前期は昨年の5倍となる45人が受講。社会人がキャンパスライフを楽しむ一方、学生たちも経験豊富な社会人と席を並べることで、視野の広がりを実感している。

 7月上旬、午後の同大永平寺キャンパス。国文学の講義室には、谷崎潤一郎の「春琴抄」を題材に、盲目で美しい三味線奏者春琴の顔に熱湯をかけた犯人とその意図を巡る解釈について意見が飛び交った。活発なやりとりをする受講生8人のうち4人が社会人だ。

 同大は1992年の開学時から社会人の聴講生を受け入れている。しかし、例年数人程度にとどまっていた。昨年10月に大学を広く県民に開放する「オープン・ユニバーシティ構想」を発表。今春から聴講生受講費を従来の3分の1の5千円に引き下げたほか、面接や履歴書の提出を省くなど申請手続きを簡素化したところ、申し込みが相次いだ。成績に応じて単位が修得できる「科目等履修生」を含めて前期は20~80代の45人が受講、うち32人は60~80代だった。

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