警察犬のシェパードを訓練する種本苑恵さん。行方不明者の捜索要請が増えている=福井県永平寺町の九頭竜川河川敷

福井県内の警察犬が行方不明者の捜索に出動した回数

福井県内の嘱託警察犬と指導手(2017年)

 福井県警によると、昨年県内で行方不明になった認知症やその疑いがある人は121人で、2012年の64人からほぼ倍増している。認知症の人は予測できない行動を取るため、人間の3千倍から1億倍の嗅覚を持つとされる警察犬への期待は大きい。県警は警察犬の裾野拡大や指導手の待遇改善に取り組んできた。

 4年前の警察犬審査会までは、指導手の指示に従う「服従動作」と、「足跡追及」「臭気選別」の3基準を満たした場合に合格だった。14年からは「服従動作」に加え、残り2基準のどちらかを満たせば委嘱するようにした。

 さらに15年からは、基準には届かなくても将来性を見込める犬を「準警察犬」と認定。警察犬が出動できない場合、行方不明者の捜索に限って出動できるようにした。同年の審査会で4頭が準警察犬に認定され、そのうち1頭が昨年、警察犬に“昇進”を果たした。

 また、13年からは指導手に出動1時間当たり日中3千円、夜間・早朝4千円を支払うよう待遇を改善。指導手らでつくる県警察犬協力会も、県民に警察犬への理解を深めてもらおうと「犬のしつけ教室」を15年から年2回開いている。

 それでも警察犬、指導手の数は5年前から頭打ちの状態。福井県警鑑識課の柏谷昭仁次席は、若手指導手の育成を課題に挙げ「少しでも興味がある人は警察に問い合わせてほしい」と呼び掛けている。


■警察犬 優れた嗅覚と指導手の指示を理解し従う能力を兼ね備え、犯罪の容疑者や遺留物の発見、行方不明者の捜索に当たる。警察が保有する直轄犬と民間保有の嘱託犬がある。警視庁と大阪府警は直轄犬のみ、23道府県警は直轄犬と嘱託犬の併用、福井など22県警は嘱託犬のみ。福井県警は年1回の審査会で選考している。

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