県自然環境課の担当者は「住民のクマに対する意識が高まり、近年は情報が集まりやすくなっている」と前置きした上で、「人口減や高齢化で中山間地での人の活動が低下しており、クマに限らず、イノシシやシカ、サルを含め、人里近くで生息数が増えている可能性がある。中山間地が新たな居場所となって、人目に付きやすい平野部まで活動範囲が広がっている場合もある」と指摘する。

 小浜市では今年5月、子グマを見かけた70代男性が、周囲を確認中に親グマに足を引っかかれ、けがを負った。市農林水産課によると、山あいを通る若狭西街道沿いでの目撃例が多く、情報が寄せられるとすぐに市職員や地元猟友会で周辺をパトロールするほか、防災無線の全戸放送や自治会などを通じて注意を呼び掛けている。

 通学路近くで目撃された場合、地元住民と協力して登下校に付き添うなど対応に追われる同市の担当者は「クマは保護の対象で、生息数が増えていると感じる。猟友会の話では、人を恐れずに平気で近づく個体もいるようだ」と話す。ある猟友会の関係者は「奥山にクマの餌になる実のなる木を増やすなど長期的な対策が必要だ」と語った。

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