「骨太の会社を目指す」と語る江守商事の市川哲夫社長=福井市毛矢1丁目の本社

 ―4月から興和の完全子会社となった。相乗効果は。

 「興和は医薬品メーカーであり、商社でもある。相乗効果として、例えば興和のインド拠点との連携がある。インドに進出する企業を興和が江守につなぎ、江守から染料や化学品を提供している。既に7~8品目の実績がある。新規事業としては、興和の発光ダイオード(LED)照明を利用した野菜工場プロジェクトに、一緒にトライしている。興和との連携を強化し、ビジネスのスピードアップを図る」

 ―商社部門の戦略は。

 「東南アジア諸国連合(ASEAN)でのビジネス拡大を主眼に置き、攻めの営業を展開したい。中国からインドまで、現地に進出する大手をはじめ、地元日系メーカーの生産・販売活動に寄り添い、商社の仕事をきっちりやる。必要とする原料を調達して、お客を探して売っていく」

 「中国の原料を使った樹脂成形をマレーシアの工場で行い、インドネシアで販売する―といった多国間にまたがるニーズがある。これに対応できる機動力を江守は持つ。ロットは小さいが、付加価値の高い加工・原料メーカーに詳しく、小回りが利くという強みを生かしたい」

 ―中国・華南の経済特区に現地法人を立ち上げた。

 「江守GHDが中国で痛い目に遭って、また中国なのかとの指摘は当然受けた。ただ過去の反省を踏まえ、日系メーカーだけをターゲットにする。中国に受け皿の現地法人をつくるのなら、取引を復活してくれるというメーカーが多くあった。延べ8年間、中国に駐在した経験があり、現地ビジネスのリスクを把握した上で、中身のある実商売をやっていく」

 ―目標の数字は。どのような企業を目指すのか。

 「化学品、繊維、電子材料の各事業部とも利益率が高く業績は順調に回復している。グループで売上高600億円、営業利益15億円を目標にしたい。海外売上高比率は現状の20%から40%まで伸ばす」

 「骨太の会社を目指し、復活から成長への足固めを進めている段階。仕入れる商材の特性を知り、メーカーが何を欲しがっているのか理解を深めることが最も大切だ。どんどん先回りして商材を提案していく。江守は優良な顧客をたくさん抱えており、貴重な財産。地場のメーカーに寄り添い、泥臭く商材調達や販路拡大のお手伝いをして、われわれも一緒に成長させてもらいたい」

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