汚水をも∞の字運動を与えることによって豊かな 命が与えられた水となる*「フローフォーム」

 着いたときはあたりはまだ明るかったのですが(ドイツでは時期によって夜の10時になってもあたりはまだ明るいのです)夕方近くになっており、そこでは私たちのための夕食も準備されているのです。

 夕食までは少し時間があったので少しハウスのなかを、見学しながら待ちました。ハウス内には売店もあり、*ヴェレーダーやハウシュカ(自然な素材での薬や化粧品)の製品が並んでいました。最近は機内に持ち込める液体類の制限が大変厳しく、歯磨きやシャンプーは是非ドイツで買おうと思っておりましたがあいにく売店は閉まっていて購入することはできませんでした。

 シュタイナーの思想(アントロポゾフィー)に基づいたすべての施設に共通していえることは衣食住やその活動において精神科学(霊学)に基づいた高い芸術性や徹底した自然性が重視されていることです。「ヨハネスハウス」もその例に漏れない代表的な施設の一つであることがその建物に一歩足を踏み入れただけで十分に感じられました。

 人が、特に老人という長らく人生を生きてきたその人の人生への「尊厳」を徹底して尊重する立場から、そうした人がそこに住み暮らすにふさわしい配慮が十分になされている施設であることが立地条件、建物、食事などいたるところで感じられたのです。

 まず目に入ってくる建物の色。自然な素材から作られた塗料によってそれぞれその場に必然な色として選ばれ使われている色(*「ゲーテの色彩論」にのっとっているのでしょう)。ところどころにおかれているさまざまな香り高い芸術作品の数々。取り付けられている照明器具一つとってもきちんと意味のあるそして購入しようと思うと日本では実に高価なものなのです(私たちの園新築の折是非取り付けたいとカタログを取り寄せたのですがとても手が届かず残念ながらあきらめたのです)

 食事を待つ間、建物を見学していると今から講演会があるといってホールにヨハネスハウスの「住民の方たち」(ここでは日本の一般の老人ホームのように入所者とは呼ばない)が集まっていました。演題は「シラー」についての講演だということです。

 ここでは「自治会」という組織があって住民がそこでやりたいことを自主的にやるのだということです。その講演も住民自身によって計画実施されていて外部の人でも聞きに来れるそうです。時には住民が講師になって講演を行い、その講演を外部の人が聞きにくるということもあるのだということです。同行の私たちからも「その話聞きたい」という声が出たくらいでした。

 用意された食材は有機農法ならず*「バイオダイナミック農法」。宇宙の星々との関係によって種まきから収穫までがなされている全く自然な農法なのです。日本においてもこの農法を実施しているところが何箇所かあります。関心のある方はインターネットなどで検索してみてください。