女性だからこそ山で苦労することも。

大変な雨でしたね。各所で被害もでているようです。どうぞ皆さまご無事にお過ごしになれますように。

さて、わたくし服部佐和子は女性です。
かわいいものやピンク色、リボン、レースが好きで、おいしいものが大好きです。
山に行くときも気軽な山なら、スカートは何色にしようかな、小物の色合わせは、髪はサイドでお団子に・・・とコーデを考えることもたのしくて女性の特権かしらん、と思うことも。

ですが。
女性だからこそ苦心することは、山では多いです。

①生理
②トイレ
③身だしなみ
 
なんだか声高に言うことがはばかられてしまいますが(そしてそれこそが苦心の根幹ですよね)、今回は女性ならではの山でのお悩みについてお話できたらと思います。

そして。はじめは文頭に『男子禁制!』と書こうかと思ったのですが、山のパーティとして行動をともにする男性はもちろん、男性みんなに知っていただくことが大事だと思いなおしました。
興味本位でページを開いてくださった男性諸氏も、ぜひお読みください。

まず今回は①。何をおいてもの最重要課題ですが、生理という言葉を一番はじめに書いてよいものかと躊躇してしまったのも事実。私が10代のころにくらべると、いまは女性の生理への理解もすすんでいるようです。でもまだまだ異性がいる場では話題にしにくいと感じる方が多いのではないでしょうか。

生理周期がととのっている女性でも、ひどい日が期間中のどこに来るかはあくまで予測の範囲。その時になってみないとわかりません。
山の予定を立てて、そして嬉しいことに晴れ予報。そんな願ってもないときに生理のひどい日がきそう。
そんなときどうしましょう。
自分の身体の調子は自分にしかわかりません。生理の重い軽いもその時々。

思い切って諦めるのも大事です。
私は雪の鍬崎山(立山連峰にある富山市の標高2,090mの山)に登ったとき、天候等条件もよく、厳しいルートではないし生理は初日で軽いだろうと思って出かけたのですが、腰のあたりが鉛のようにおもくて脚がうごかず、たいへん難儀しました。以来、生理周期に雪山に向かうことは、急峻な山でなくてもできるだけ避けるようにしています。
 
それでも行きたい。行けそう。
その場合は、まず何よりも同行する山仲間(パーティ)※1に生理期間中であることを伝えましょう。男性には言いにくいかもしれません。でも伝えてください。
そのときの対応がなんだかイヤな感じだったら、そもそもそんな人と一緒に山に行くのは止しましょう。
 ※1 大人数パーティの場合は全員に伝える必要はないと思います。ですがリーダーには必ず伝えましょう。

ただでさえ蒸れが気になる生理※2。休憩をつねよりこまめにとって生理用品を交換しましょう※3。山では手を洗ったりできる環境はまれです。私は小さめのスタッフバッグに①ロールペーパー②生理用品※4③アルコール不使用ウェットティッシュ※5④ジップロック(中にペット散歩用ビニール袋を重ね入れたもの)を入れています。
 ※2 男性の皆さん!そうなんですよ!蒸れるんです。お腹がいたかったり気持ちが滅入ったりするだけでも辛いのに、それだけじゃなくていろいろあるんです。
 ※3重いときは生理用品を一時間おきに交換しても不安があります。リーダーさんはぜひ休憩をこまめに設定してください。
 ※4 山での行動中は運動によって経血量がふえることも。生理用品は多めに持参します。
 ※5 赤ちゃんのおしり拭きなどもいいですね。
 
そして行動着。生理中だからスカートNGではありません。パンツスタイルよりもショートパンツやスカートのほうが通気性がたかくて快適な場合もあります。ただし、山スカートに合わせる定番の着圧サポートタイプのスポーツタイツは要注意。血行不良のもとになることがあります。でも、サポートタイプのスポーツタイツのほうがナプキンの「よれ」を防ぐことができて便利だと感じることもあります。そのときどきに適したものを選択できるといいですね。秋冬など冷えが心配な季節はハラマキと一体化したウールのショーツも便利です。

生理用品はぜひタンポンを。抵抗がある方もあるかと思いますが、山のときに備えてふだんも練習しておくことがおすすめです。経血量がおおくて心配なときにはナプキンとの二重使いもできます。数を多くもっていってもナプキンにくらべると格段にかさばらないのも魅力です。

そして何よりの対策は生理周期をととのえること。
周期が安定していれば、泊り山行や挑戦するような山行計画は生理期間外に予定を組むことができます。
規則正しい生活、適度な運動とバランスのよい食事、ストレスをためない。
生理周期を安定させるために必要なことは、結局、山を元気に歩くちからのもとになるものと同じです。

生理期間中と一口に言っても、ゆっくり休むことが適しているときもあれば、適度に身体を動かしたほうが楽なときもあったりとさまざま。予定通りに山に行く、行き先や行程を変更して山に行く、山に行かずにショッピングに行く、本を読んですごす、なにもしないでボーっとする。決めたらとにかく「それがその日のいちばんいい過ごし方なんだ」と気持ちをすっきりさせることができるといいですね。

【おまけ】
夏は白山や北アルプスなどの人気の山小屋におでかけの方が増える季節。
わたしの泊り山行用ポーチの中身をお伝えします。 

①くし(10代から愛用の柘植の櫛。櫛だけはプラスチックとかじゃなくてこれがよくて。折れたり櫛目が不揃いにならないように手入れしながら大切にしています)
②ビオレさらさらシート(身体だけではなく頭皮もこれで拭くとかなり気持ちよくスッキリします。ヘアケアの観点からはあまり良くなさそうですが、山のうえでは許して~、です)
③純水使用ウェットティッシュ(コンタクトレンズを触るまえや寝起きの目元ふきに)
④ビオレ クレンジングシート
⑤ティッシュ(兵庫の姫路信用金庫さんのというのがいいでしょー)
⑥常備薬(じんましん持ちなんです)
⑦虫刺されの軟膏
⑧かゆみが出たとき用の軟膏
⑨使い捨てコンタクトレンズ(1泊の予定でも念のため3日分)
⑩コットン(化粧水をたっぷり含ませて拭きとるように使っています)
⑪爪切り(母の親友のドイツ土産でもらった折りたたみ式。山って意外に爪のトラブルがあったりするので必ず入れています)
⑫保湿クリーム(愛用しているSARAYAジョジョブルクリーム。ケースは小林製薬のヒフミドのサンプル)
⑬前髪を留めるクリップ
⑭オイル(髪にも手や身体にも)
⑮化粧水(mont-bellミニクリアボトル30ml。化粧水はたっぷりめに持っていきます)
⑯mont-bellトラベルキットパックM(ずっと愛用しています。こまごまとしたものを収納しやすいポケット類が機能的。必要なものをいろいろ入れてもかさばりません。吊り下げフックも便利)
⑰いつもは歯ブラシと食用タンサン(今夏は新型コロナ感染予防の観点から歯磨き禁止の山荘がおおいため不携行)
このポーチは下山後の銭湯にもこのまま持っていきます。

ん?日焼け止めが入っていないんじゃ??とお思いの方があるかもしれません(鋭い!)。
日焼け止め、リップクリーム、目薬は日帰り山行にも持っていくので、ジップロックに入れてザックの雨蓋に収納したりスカートのポケットに入れていることが多いです。このポーチには山荘やテントに落ち着いてはじめて取り出すものを入れ、シュラフなどと一緒にザックの下のほうにパッキングしています。
パッキング方法はいろいろありますが、私は「使うタイミングごと」で分けることが多いです。

また、「お化粧品類が入っていませんが・・・」とのお声があるかもしれません。私はふだんも山でもノーメイクなので、その点お役に立てず申し訳ありません。
山でもたしなみとしてのメイクは素敵だなと思いますし、日焼け止めにはパウダーファンデーションが一番効果的だと聞いたこともあります。友人は試供品のミニサイズのファンデや、アイブロウとアイライナー両用できるウォータープルーフのペンシル、色付きでUVケア効果もあるリップなどを上手に使っています。

山でも山でなくても笑顔は最高のよそおい。
生理やメイク関連ともうまくつきあいながら、なによりも安全に、今月も山にたのしませてもらいましょう。

(登山用品店「遊山行」=福井市田原1丁目8-2 服部佐和子)