イグアノドン類のイメージ図(山本匠さん提供)

徳島県勝浦町で発見された国内最古級のイグアノドン類の骨化石。尾の骨の一部という=福井県勝山市の福井県立恐竜博物館

 福井県立恐竜博物館(勝山市)などは7月2日、徳島県勝浦町の約1億3千万年前(白亜紀前期)の地層から、草食恐竜「イグアノドン類」の尾の一部の骨と上あごの歯の化石を1点ずつ発見したと発表した。同博物館によると、同類では国内最古級の化石。特に骨化石は国内での発見がこれまで公式に報告されておらず、体の全長の推定が可能となったほか、アジアでの同類の進化をたどる上で重要な手掛かりになるとしている。

 化石は2021年12月、同博物館と福井県立大学恐竜学研究所、徳島県立博物館の共同調査時に発掘された。

 恐竜博物館の柴田正輝主任研究員によると、尾の化石は後方部分の一部とみられ、長さ83ミリ、高さ78ミリ、幅55ミリ。前後のほかの骨と連結する部分が六角形をしているなどの特長からイグアノドン類と断定した。

 歯化石は長さ10ミリ、幅6ミリ、奥行き4ミリ。山の尾根のように切り立った線が縦方向に1本あることから同類と結論付けた。同じ地層から1994年にも見つかっており、それ以来の発見となる。

 福井県内でも、イグアノドン類は新種恐竜フクイサウルスなどが発見されているが、柴田主任研究員は「今回の化石は福井などよりも年代が古く国内最古級になる」としている。全長は6~7メートルと推定され「フクイサウルス(約5メートル)などよりも大きい」と説明する。

 さらに「アジア全体でも同じ時代のものはほとんど発見されておらず、日本の太平洋側の地域でイグアノドン類が発見されているのはここだけ。同類がどう進化したのかを考える上で重要だ」と指摘。この地層の調査は今後も継続予定で、資料の追加に期待を寄せる。

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 今回の発見について、柴田研究員は2日、オンラインで開催された日本古生物学会の年会で発表した。県立恐竜博物館では7月12日から尾の化石の複製を展示する予定。