強い日差しが照り付ける中、日傘を差して歩く女性たち=28日、福井市大手3丁目

 新潟地方気象台は6月28日、福井県を含む北陸地方が梅雨明けしたとみられると発表した。統計がある1951年以降で最も早く、6月は初めて。梅雨の期間は14日間で過去2番目の短さとなり、この間の総雨量は福井市44・0ミリ、敦賀市40・0ミリでともに平年の同時期の半分程度。今後猛暑が続けば、農業用水などに影響が出る可能性もある。

 28日の県内は夕方近くになっても気温が上がり続け、小浜市で午後4時21分にこの日最高の37・4度を観測。美浜町36・7度、福井市36・2度、同市越廼と坂井市春江町36・1度、勝山市35・0度と6地点で35度以上の猛暑日となった。全10観測地点のうち8地点で6月の観測史上最高を更新した。気温が高い状態は当面続く見込みで、環境省と気象庁は29日も熱中症の危険性が極めて高い状況が予測されるとして、福井県などに「熱中症警戒アラート」を発表した。

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 例年にない空梅雨で今後の水不足も懸念される。県河川課によると、県管理のダム8カ所の貯水率は全体的に下がりつつあり、28日正午現在で広野ダム(南越前町)が15%、大津呂ダム(おおい町)が32%と特に低くなっている。国管理の九頭竜ダム(大野市)は55%、真名川ダム(同)は64%。同課は「切迫した状況ではないが、今後の雨量をみながら対応を慎重に見極める必要がある」としている。

 丹南や福井市の水田に農業用水を供給する日野川用水土地改良区は、出穂期に桝谷ダム(南越前町)の貯水率確保が困難になることが予想されるとして、組合員に節水を呼びかけている。上嶋善一理事長は「肥料や資材高騰で農家が苦しむ中、さらに追い打ちをかける格好だ」と嘆いた。

 管内に約130カ所の水力発電所を持つ北陸電力は、雪解け水が多く残っているほか、卸電力市場から電気を調達して出水を抑えるなどして、夏場に必要な水位は確保しているという。一方、他電力で需給が逼迫(ひっぱく)した場合の電力融通のため、猛暑日が続けば北陸エリアにも影響が出る可能性があるという。

 28日は北陸のほか、九州北部、四国、中国、近畿の梅雨明けも発表された。