庭師を目指し吉川造園に入社した仲野七海さん(右)と中川茉林さん(左)。吉川英晴社長(奥)も「造園業界の女性活躍の後押しに」と目を細める=福井県越前町内

 男仕事のイメージが強い造園業界で今春、高校を卒業し庭師を目指す女性2人が吉川造園(本社福井県福井市浅水二日町、吉川英晴社長)に入社し、腕を磨いている。これまで経験者採用だけだった同社初の新卒採用が女性2人となり、吉川社長は「造園業界では珍しいことで、業界での女性活躍を後押ししたい」と目を細める。ルーキーたちも「力仕事は大変だけど、2人だから心強い」と切磋琢磨している。

 入社したのは、この春福井農林高校を卒業した仲野七海さん(18)と、足羽高校卒の中川茉林(まりん)さん(18)。2人には面識がなく、それぞれ高校での求人票や企業説明会をきっかけに志望した。

 仲野さんは、父親がかつて造園業に従事していたこともあり「庭師という仕事は知っていた」といい、「体を動かすのが好きで土を触るのも楽しいから」と志望理由を話す。中川さんは職人の仕事にあこがれ、「高校の部活が茶道部で、和風庭園を見るのが好きだった」こともあり庭師を志した。

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 県内造園業界では珍しい女性新卒者が2人も入社したことに、吉川社長は「自社ホームページのデザイン変更が功を奏したのかな。SNS(交流サイト)で、“ゆるい会社”の雰囲気を発信していたのが良かったのかも」とほほえむ。

 2人は入社後、こども園の園庭の芝張りや民家の庭の剪定に取り組み、一人前の庭師を目指して日々、研さんに励んでいる。吉川社長によると、新型コロナウイルス禍による外出自粛やアウトドアブームの影響で庭のリフォームなどの受注が増えており、即戦力になっているという。

 仲野さんは「丁寧な仕事ができる庭師になりたい。いずれは福井農林高校で卒業生として講演できたら」と将来を見据える。中川さんも「お客さんから『ありがとう』と感謝されるのがうれしい。早く一人前になって、(お客さんの)希望を実現できる庭師になりたい」と意気込んでいる。