高張り提灯の先導で路地を練り歩く「宵山車」=5月19日午後7時35分、福井県坂井市三国町山王2丁目

 北陸三大祭りの一つで県無形民俗文化財の「三国祭」は5月19日、福井県坂井市三国町で幕を開けた。初日は保存振興会青年部会による「宵山車巡行」が初めて行われ、武者人形山車1基が夜の旧市街地を練り歩いた。山車は提灯の明かりに照らされ、にぎやかな囃子の音が響きわたった。

 宵山車は、人形山車7基が繰り出す中日(20日)の前夜祭として三国祭を盛り上げ、山車の引き手を育てようと企画された。

⇒北陸最大級の花火大会「三国花火」3年ぶり開催へ

 初陣となった19日午後6時半すぎ、保存振興会の山車「伊達政宗」が三國神社前をゆっくりと動き出した。引き手、囃子方ら総勢100人。夜のとばりがおりると、約20個の「高張り提灯」が風情漂う路地をほんのり照らした。

 地元の三国祭囃子初香(はつか)会メンバーによる笛や太鼓、三味線の音色が響き、三国節を取り入れたオリジナルの囃子「宵山」も披露。大勢の見物客が訪れ、雰囲気ある夜の祭りを楽しんだ。

 山車は祭り本番の中日巡行を控えており、違いを出すために顔を覆う防具「面頬(めんぽお)」を装備した。顔が隠れてしまうため中日では禁じ手とされているが、「自由な手法」として試みた。

 青年部会長の木谷拓未さん(27)は「1年かけて企画した初の開幕日の巡行が無事成功してうれしい。盛り上がりを感じられたので、中日も楽しんでほしい」と話した。

 三国祭は21日まで。中日は、3年ぶりに迫力満点の山車が三國神社前に勢ぞろいし、当番区の7基が旧市街地を練り歩く。