遺伝子を改変して拒絶反応のリスクを減らしたブタの腎臓を人の患者に移植する治療法の臨床試験(治験)を、米マサチューセッツ総合病院の河合達郎医師(移植外科)らのチームが早ければ来年に始める方向で計画していることが5月16日、分かった。米食品医薬品局(FDA)と既に協議しており、認められればブタから人への腎臓移植の治験は世界初となる可能性がある。チームは医療としての確立を目指す。

 ブタの腎臓や心臓の移植は、人からの提供臓器不足を補う目的で研究が進む。過去にも実施例はあるが、他に治療法がない患者や脳死の人への実験的な試みにとどまっている。米国では今年、ブタの心臓を移植した男性が約2カ月後に死亡。心臓がブタ特有のウイルスに感染していたのが一因との見方があり、腎臓の治験でも、安全性や、移植後に長期間機能させることが重要な課題となる。

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