光子(みつこ)さんの記憶の海は、どんどん荒れてきた。切れ切れに浮かんでくる場面に脈絡はなく、しかも一瞬で消えてしまう。 子どもの達哉(たつや)さんが笑う。髪が薄くなった征二(せいじ)さんが笑う。十代の...