女性のライフスタイルにいまや欠かせないファッションアイテムとなったレギンスやレギンスパンツ。レディース向けにおしゃれで、質感の高い商品が数多く販売されています。今回は、その製造過程について紹介したいと思います。筆者がパタンナーとして携わった、着圧効果が高いレギンスパンツ「ジャパングローブ 6枚ハギヒップアップ スタイリッシュパンツ」を例に、ご紹介します。(ジャパングローブパタンナー・藤原今日子)

まずはコンセプトに応じた素材選び

 名前の通り、この商品のデザイン・コンセプトは「ヒップアップ」と「スタイリッシュ」。外出時にさっそうと歩く女性の姿をイメージした、おしゃれなレディースレギンスパンツづくりを目指しました。太ももからおなかまで程よく引き締め、正しい姿勢をサポートする必要があり、これを実現するためには、生地に強力な着圧性が求められます。そこで、パンツで使用される通常の3倍の太さのポリウレタンの糸(伸縮性が非常に高い糸です)を使うことに決定しました。

 

レギンスパンツ作りに欠かせない素材選び

 さらに生地にポリウレタン糸を使う割合を40%にまで高めることにしました。皆さんが履いているレギンスは通常は10~20%のポリウレタンが入っており、伸縮性に満足されている方も多いと思います。しかし、今回のコンセプトである「ヒップアップ」のためにより強い力でお尻を持ち上げ、女性の「スタイリッシュ」に見えるためにより足を引き締める「ハイパワー」な生地が必要だったのです。

 このように、女性に訴求する商品コンセプトやデザインを実現するために、まずは使用する素材を決定していきます。この後、コンセプトに合った生地を製造できるか、工場と協議を進めていきます。

超重要なパタンナーの役割

 次に、商品デザイン・コンセプトに応じた「パターン」の作成工程に移ります。パタンナーである筆者が「主役」を演じる工程です。

 「パターン」は、ファッション業界では「服の設計図」という意味を持つ言葉です。具体的には服の型紙を作り、スタイリッシュで着心地の良い商品に仕上げるための超重要な工程なのです。商品化に落とし込む「パターン」の設計が悪ければ、どんなに良いコンセプトやデザイン、上等な生地を使ってもすべては台無しになるのです。また、安定した製造ができるかも設計図に掛かっています。

服の設計図を作るパタンナーの作業は超重要です。

 このため、コンセプトやデザイン、生地の「上流」部分と製造という「下流」をつなぐ役割だと認識して、全体の工程をイメージできる力も求められます。

商品化への微調整「サンプル」作り

 「パターン」ができたら、プロトサンプル(ファーストサンプル)を作成します。このプロトサンプルを、マネキンやモニターさんに試着させて、サイズ感に無理はないか?などの意見を聞いていきます。今回の「ヒップアップ スタイリッシュパンツ」では、ヒップアップ効果や、キレイで美しいシルエットになっているかなども重要な検証ポイントとなります。

 
サンプル作りは何度も何度もやり直します。

 ヒアリング内容を基に、パターンを修正しながら「セカンドサンプル」作りに突入。完成したら再びモニターさんに試着してもらい、意見を聞いていきます。これを、納得できる(最終的に販売できる)商品になるまで、延々と繰り返していくのです。ちなみに、「ヒップアップ スタイリッシュパンツ」では、10数回、サンプルづくりの工程を繰り返しました。非常に着圧効果が高いということは、ラインが常に出やすいため、誰もが最もキレイに見せることが、なかなか難しかったのです。モニターや社員全員の議論で満足できる商品につながりました。

いよいよ生産。皆さんのお手元へ

 さまざまなアパレル販売会社と商談を重ね、販売数量が決定すると、いよいよ生産工程に入ります。まずは生地作り。生機(きはた)と呼ばれる染める前の生地を編んで、その後染色作業に入ります。生機、染色も、サンプル作りと同様、何度も何度も確認作業を行って、商品コンセプトに合った生地に仕上がっているかを確認します。

 

 そして、その生地を縫製工場へ持ち込んで、縫製作業へ。最終商品の見栄えを決める縫製なので、ここでもいくつもの確認作業か行われます。チェック項目は多岐にわたり、それをクリアしたものが最終製品となるのです。製品になった商品は、厳格な基準の検品により販売できる商品にふわしいか?を判別して、合格したものだけを包装、皆さんのお手元に届けることになります。筆者がいるジャパングローブは生地作りから縫製まで日本国内で完結したモノづくりにこだわっているので、確認、検品作業もスムーズにやり取りができます。

 
 

 このように、シンプルなデザインで着回しが利くことで人気のレギンスやレギンスパンツも、多くの人と工程が重なってできているのです。

 

【筆者】藤原今日子

ジャパングローブ株式会社(福井県鯖江市)パタンナー。金沢文化服装学院デザイン専攻科卒。学生時代から和服やセレクトショップ、アクセサリーショップのモデルとしても活動。現在は仕事と子育ての両立中。趣味はハンドメイドアクセサリー作り。(ジャパングローブ公式サイト⇒https://japan-globe.co.jp/)

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