福井県敦賀市役所

 総務省は3月18日、ふるさと納税による寄付が多額だったとの理由で、福井県敦賀市と宮崎県都農町の全国2市町の2021年度特別交付税を減額したと明らかにした。財源配分の均衡を図るためとしており、ふるさと納税の寄付額による減額は福井県内初。20年度と比べると4200万円減となる。⇒敦賀市がウクライナ避難民受け入れ表明

 敦賀市は返礼品の拡充や大手ポータルサイトへの掲載などで寄付額が年々増加。さらに新型コロナウイルス禍によるネット消費や巣ごもり需要により、20年度は34億1576万円に増え、21年度は過去最高の77億円を見込む。

 例年ふるさと納税の返礼品購入費などに6割を充て、残りの4割を子育て環境の充実や商業・観光の活性化などに活用している。

 今回の減額で、同市への特別交付税は20年度の3億6900万円に対し、21年度は3億2700万円となる。市財政課の担当者は「減額もあり得るとは思っていた」と打ち明け、市政に大きな影響が及ぶことはないとの考えを示した。今後、寄付額が増えれば再び減額される可能性があるとし「しばらくは推移を見守る」と述べた。

 特別交付税を巡っては、同様の理由で総務省が19年に大阪府泉佐野市の配分額を大幅に減額し、大阪地裁が今月10日に違法との判決を出した。総務省は控訴した。

 総務省によると、19年に泉佐野市の特別交付税を減額した算定方法を続けており、20年度は減額対象となる自治体はなかったが、21年度は敦賀市と宮崎県都農町の収入が大きく、減額対象とした。都農町の特別交付税は20年度の3億3400万円に対し、21年度は9900万円と大幅に減少した。総務省の担当者は「財源に限りがある中、財政力のない自治体に配分するのが適切だ」と強調した。

 特別交付税は、自治体が年度当初には予測できなかった財政需要に対応するため、災害からの復旧経費や雪害対策など一般会計の財源として年2回配られる。