スーパーコンピューター「富岳」を使い試算したマスクの有無で飛沫の飛散が異なる様子の映像(理化学研究所・神戸大学提供)

 理化学研究所などのチームは2月2日、スーパーコンピューター「富岳」を使い、新型コロナウイルスの感染リスクを試算した結果を公表した。マスクを着用した感染者と15分間会話した場合、1メートル以上距離を取るとオミクロン株でもほとんど感染リスクはなかったが、50センチ以内に近づくと最大で30%程度リスクが上昇する結果となった。

 理研の坪倉誠チームリーダーは「隣同士で会話するようなシーンでは、距離を取る、接触時間を短くするといった対策が必要だ」としている。

 試算は、オミクロン株の感染力がデルタ株の1・5倍とし、吸引する飛沫(ひまつ)の量から体内に侵入するウイルス量などを考慮して実施。マスクをせず、マスク着用の感染者と距離50センチ以内で会話した想定では、1メートル以上の場合に比べてオミクロン株で最大30%程度、デルタ株で最大10%程度感染リスクがあった。

 小規模な飲食店に感染者1人を含む16人が全員マスクをせずに滞在する想定の試算では、換気設備だけの場合と比べ、エアコンやパーティションなどの対策も組み合わせると感染リスクは3分の1となった。ただ、パーティションにより空気の流れが遮断されるため、感染者が近くにいる場合、かえってリスクが高まる場合もあるという。