福井県内の2本の有料道路を管理する県道路公社が2022年9月末に解散する。スキージャム勝山に通じる法恩寺山有料道路(勝山市)の管理は同市に移管し、法に基づき10月1日から無料化される。根拠法が異なり、有料を継続できる三方五湖有料道路「レインボーライン」(美浜町、若狭町)についても、県は同日から無料開放する方針。解散に伴い、県と同市は公社に対する債権を放棄する考え。

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 県道路公社は2010年度、約29億5千万円の累積債務があり、県行財政改革実行プランに基づき解散も視野にあり方を検討したが、存続を選択。2有料道路の安定的な料金収入を見込んで、債務を6億円余り圧縮する計画を立て、法恩寺山有料道路の料金徴収期間(30年間)が終わる今年9月末に解散すると決めた。

 道路運送法が建設の根拠法となり、「公社が有する私道」という性格を持つレインボーラインに料金徴収の期限はないが、県は24年春の北陸新幹線県内開業に向け誘客効果を高めるため、県道に移管して無料開放する方針。私道のままでは国の災害復旧事業の対象にならないデメリットもあるという。県道になれば災害復旧費の3分の2を国費で賄うことができる。

 法恩寺山有料道路の昨年度の利用台数は16万9580台で、収入は約6900万円。レインボーラインは9万2953台が利用し、約9700万円の収入があった。公社は料金収入の10%以上を留保金として積み立てる必要があり、残りを債務返済に充ててきた。

 法恩寺山有料道路の累積債務は09年度時点で約11億1千万円。勝山市は1月26日、建設時の出資金1億800万円のうち8800万円近くを放棄すると市会に説明。6億4800万円を出資した県の放棄額は5億3千万円近くになるとした。累積債務は約5億円を圧縮した計算になる。さらに、公社がかつて管理していた他の有料道路の留保金が一部残されており、県が放棄する金額は5億3千万円より小さくなる見通し。

 レインボーラインの累積債務は約18億4千万円で、県が債権者。13年9月の台風18号による道路滑落やのり面崩壊など災害復旧費が想定よりかさみ、返還は計画通りには進まなかったとみられる。

 県と勝山市はスキージャム勝山やレインボーライン、山頂公園などの魅力を磨き上げ、2道路の無料化を誘客につなげたい考え。