北乃きいさん(所属事務所提供)

 明治時代の福井県麻生津村(現福井市)を舞台に、眼鏡産業を根付かせることに心血を注いだ人々を描いた小説「おしょりん」を原作とする映画の主なキャストが発表された。主演の増永むめ役に北乃きいさん(30)、夫の五左衛門役に小泉孝太郎さん(43)、五左衛門の弟・幸八役に森崎ウィンさん(31)を起用。福井市出身の津田寛治さん(56)も出演する。

 小説「おしょりん」は、作家の藤岡陽子さんが2016年に発表した作品。農閑期に新たな産業を興そうとするも失敗した五左衛門が、幸八から眼鏡作りを勧められ、むめと共に地場産業として根付かせようと奮闘する姿を描いている。

 北乃さんは、07年公開の主演映画「幸福な食卓」で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。テレビドラマ「救命病棟24時」など多数の作品に出演している。小泉さんは映画「踊る大捜査線」シリーズなどに出演し、テレビ番組でキャスターを務めるなど幅広く活躍。ミャンマー出身の森崎さんは19年公開の映画「蜜蜂と遠雷」で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞している。

 津田さんは、五左衛門に招かれ眼鏡作りを教える名工・豊島松太郎役を演じる。松太郎から眼鏡作りを学んだ「増永一期生」の佐々木八郎役として、福井県越前市出身の俳優酒井大地さん(16)が出演する。

 メガホンを取る児玉宜久監督は、1月26日に福井市内で行われた会見で配役について「決め手となるメインの3人(むめ、五左衛門、幸八)は今までに見たことない組み合わせを意識した」と述べた。

 脚本はNHK連続テレビ小説「てっぱん」で知られる関えり香さん=越前市出身=が担当する。

 撮影は4月上旬に始まり、国重要文化財の旧谷口家住宅(越前市)や萩野小旧笈松分校(越前町)など全て福井県内で行われる。制作委員会事務局によると、全国150スクリーンでの上映を想定し、23年秋の公開を目指している。