中央左の白い建物が福井県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館。道路を挟んで右側が整備中の一乗谷朝倉氏遺跡博物館。この付近に川湊「一乗の入江」があった。奥の山あいが一乗谷=2021年11月、福井新聞社ヘリから撮影

着々と整備が進む福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館(仮称)。ガラス越しに原寸再現される「朝倉館」が姿を現し始めている=1月25日、福井県福井市安波賀中島町

 福井県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館(仮称)の整備が、10月の開館に向け福井市一乗地区で着々と進んでいる。外観のガラス越しには再現される当主居館が姿を現し始めている。総事業費は現資料館の改修費を含め約49億8千万円。2022年度当初予算案には約6億円を計上する。

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 目玉は三つ。戦国大名の居館の一部を原寸再現する「朝倉館」、城下の町並みを30分の1スケールで表現する「巨大ジオラマ」、発掘された川湊「一乗の入江」の一角を露出展示する「石敷遺構展示」だ。

 船着き場や荷揚げ場の機能を果たした流通拠点「一乗の入江」は17年、博物館の建設地で行われていた発掘調査で発見された。建設地点が、戦国時代に一乗谷の出入り口だった下城戸からほど近い足羽川沿いだったため、遺構が思いがけず見つかり、博物館で露出展示することになった。

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 朝倉氏遺跡保存協会の岸田清会長(74)は「子どもの頃、三国湊から一乗谷まで舟が来ていたと聞いたけれど、『こんな山の中まで』とあまり信じていなかった。博物館を建てなければ一生見つからなかった。朝倉さんの運の強さを感じる」と話している。

 博物館の敷地面積は駐車場を含めて約1万平方メートルで、延べ床面積は約5200平方メートル。外観はほぼ出来上がり、現在は展示工事などが行われている。福井県文化課は「開館に向けてしっかりとPRしていきたい」としている。