テレビ電話を通じた保健師による健康観察のイメージ。対象者の顔色も見ながら、症状の有無などを聞き取る=1月24日、福井県庁

 新型コロナウイルスの急激な感染拡大に伴い、福井県内で軽症・無症状者が自宅で健康観察する「自宅観察」が1月26日時点で595人に達している。福井県の「陽性者・接触者サポートセンター」の保健師や看護師が電話で経過を確認。状況に応じてスマートフォンのテレビ電話機能も活用し、さまざまな不安に耳を傾け、体調だけでなく精神的なフォローにも力を入れている。

 1月7日に福井県庁内に設置された同センターには現在、保健師と看護師計6人が常駐し、1人が1日100人前後の自宅観察対象者を担当している。県は対象者がさらに拡大した場合を想定し、同センターの人員増を検討している。

 原則、午前と夕方の1日2回電話し、体温や重症化の目安となる血中酸素飽和度をはじめ、せきや息苦しさ、全身倦怠感といった症状の有無など11項目を確認。午前に体調に問題がないと確認されれば、電話は1日1回になることもあるという。気がかりな点があれば、テレビ電話に切り替えて顔色なども見ながら聞き取りを進める。

 無症状や軽微な症状ならば、確認は1人当たり5分以内で終わるという。同センターで健康観察を担当している女性保健師は「精神的なフォローも重要」と明かす。「同居の子どもも熱が出てきた」「自分の感染のせいで学校が休校になり、気持ちが落ち込む」「療養期間が終わって職場復帰しても、本当にもう人にうつすことはないの」―。対象者の不安や疑問は多岐にわたる。

 女性保健師は「自宅観察で毎日電話をしていると、段々と不安を話してもらえるようになる。少しでも気持ちを軽くしてあげることも大切な仕事」と話す。

 新変異株「オミクロン株」による流行「第6波」で、年明け以降の県内感染者は26日時点で1549人に上る一方、ほとんどが軽症・無症状者。重症化した場合の病院への入院体制を維持するため、宿泊療養施設がフル活用され、同施設の使用率は一時80%を超えた。県は、1人暮らしなど家庭内の感染リスクが低く自宅での健康観察を希望する人らを対象に、14日から自宅観察を導入した。

⇒福井県の新型コロナ無料検査できる医療機関や薬局一覧

 県が強調するのは、病院が満床で入院できず、症状が重くても自宅にとどまらざるを得ない「自宅療養」との違い。県内の病院の病床使用率は26日時点で14・8%と比較的余裕があり、自宅観察の対象者の症状が悪化すれば、すぐに入院できる状況だ。

 陽性者・接触者サポートセンターと各保健所は、体調不安などの緊急連絡には24時間対応している。血中酸素飽和度を測定するパルスオキシメーターが自宅になければ、療養2日目をめどに届けられる。希望すれば1週間分の食料品も宅配される。