鳥取県の境港へ向けて出発する無人運航の実験船「みかげ」=1月24日、福井県敦賀市の敦賀港

 日本財団などが2025年の実用化を目指して無人運航の実証実験をしているコンテナ船が1月25日朝、鳥取県境港市の境港に入港した。24日午後に福井県敦賀市の敦賀港を出発し、他船を避けて安全な航路を選ぶ「避航計画システム」など最新技術を使い、日本海の約270キロを自動航行した。

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 到着したのは既存の内航コンテナ船に他船を認識する赤外線カメラなどを搭載した「みかげ」(全長95・5メートル)。敦賀港では24日、スタート地点の設定をするなどシステムを確認。その後、ゆっくりと離岸させて午後1時すぎに出港していった。乗船した日本財団の担当者は「敦賀湾外はまさに冬の日本海という感じで、左右に大きくローリング(横揺れ)もした。それでも予定されたコースを進むことができた」と手応えを話していた。

 着岸時には、ドローンが係留ロープを岸壁まで運ぶ実験も行った。入港を見届けた日本財団の海野光行常務理事(53)は「夜間に荒れた天候の中で自動航行できたのは成果だ。無人運航が実現しないと将来物流が滞る可能性がある。さらに技術の精度を上げたい」と語った。

 日本財団などは今月中旬、神奈川県横須賀市沖や瀬戸内海で、それぞれ観光船と大型フェリーの無人運航を成功させた。3月中旬まで全国各地で水陸両用船やフェリーなど船種や規模を変えて実験を重ねるという。

 海難事故の減少や船員不足の解消を目指したプロジェクトの一環。