公開練習で笑顔を見せる北京冬季五輪のスノーボードクロス男子代表の高原宜希選手=1月22日、長野県の車山高原SKYPARKスキー場

 北京冬季五輪スノーボードクロスの男子日本代表に選ばれた高原宜希選手(福井工大福井高校出身、Pasco SSC)が1月22日、練習先の車山高原SKYPARKスキー場(長野)で取材に応じた。今季は国際大会で1桁順位の常連となり「メダルは現実的な目標」と言えるレベルにまで到達した。福井の子どもたちに夢を与えるためにも、「もう一段レベルを上げる」と最後の調整に励む。

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 練習ではクロス専用コースを滑った。この日の課題はスタートセクション強化。スキー場の協力を得て、北京五輪のコースに似せた形に整備した。「凹凸がテクニカル。重心をコントロールする力が問われる」と高原選手。タイムを計りながら同セクションを何度も滑り、動画をチェックした。高速スタートは最大の武器。「ぐっと出て先行したい」と本番を見据えた。

 今季はワールドカップ(W杯)で立て続けに8位内に入り、成長ぶりを示した。要因の一つは肉体改造。体重を昨季から7キロ増の83キロとし、純粋にスピードを高めた。低速でカーブを繰り返す基礎練習も徹底した。自信を深めたのは5位入賞した昨年12月のW杯。初の表彰台には届かなかったものの、5~8位決定戦で出したタイムは1~4位を含む全選手中で最速だった。

 冬季五輪の出場は福井県勢で初めて。「地元を代表するつもりで戦う」と古里への思いも口にした。

 幼少期に県内のゲレンデでスノーボードに出合い「(教室の指導者ら)大人の後ろについて滑るのが楽しかった。僕にとって競技の原点は、間違いなく福井にある」。一方、冬季スポーツのトップ選手が少ない現状を残念がり「福井からでも冬季五輪を目指せる。僕の滑りを通し、子どもたちに気持ちが伝わったらうれしい」と力を込めた。

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 男子の出場は2006年トリノ五輪以来で4大会ぶり。競技の歴史を動かした24歳は「世界で戦うには壁があった。何とか変えたい。日本人でも戦えるんだという姿を見せる」と決意を込めた。今後は国内で調整を続け2月上旬に北京入りする。