人気ロックバンド「King Gnu(キングヌー)」のメンバー、常田大希さんが主宰するクリエーター集団とコラボレーションした越前焼、越前漆器の新商品の発売が1月20日、福井県福井市のハピリン内のセレクトショップ「Kirari(キラリ)」で始まった。デザインと機能性を兼ね備えた8種類の食器が店頭に並び、目を引いていた。
2024年春の北陸新幹線福井県内開業を見据え、県内の伝統工芸品の魅力を発信する福井県のプロジェクト「FUKUI TRAD(フクイ・トラッド)」の一環。
クリエーター集団「PERIMETRON(ペリメトロン)」は、「King Gnu」のミュージックビデオなどの映像制作をはじめ、空間デザインやイベントプロデュースなど、ジャンルにとらわれない創作活動を展開している。
昨年7月から越前市の古民家を拠点に3人のクリエーターが地元の職人と話し合いを重ね、商品を開発した。越前漆器の足つき高台皿と升、コースターがセットになった「序の口―波紋」(税込み2万6400円)はグレー一色の上質で落ち着いた印象。ふっくらした玉座布団をイメージした越前焼の大杯「月見玉座」(税込み4400円)は裏返すと皿としても使える。
今後、若狭めのう細工の指輪など3種類が追加される。「FUKUI TRAD」の公式サイトでは店頭販売の商品に加え、越前和紙を使った日傘やマスクホルダーなど4種類の日常品も購入できる。東京都渋谷区のイベントスペース「アンノン原宿」で22~30日、コラボ商品の食器を使ったコース料理を提供する。
県の担当者は「県外の若者が福井の伝統工芸品の魅力を知るきっかけになれば」と話していた。