脱炭素系テクノロジーの包括的技術移転プログラムを開発、プレキャストメーカー50社、生コン50社に供与へ

2022年1月20日
會澤高圧コンクリート株式会社

2035年までにサプライチェーン排出量のネットゼロを実現

脱炭素系テクノロジーの包括的技術移転プログラムを開発

プレキャストメーカー50社、生コン50社を対象に供与へ

 

 會澤高圧コンクリート(本社苫小牧市、社長:會澤 祥弘)は、創業100周年を迎える2035年までに温室効果ガスのサプライチェーン排出量を実質ゼロにする「NET ZERO 2035」にコミットメント(誓約)することを1月の取締役会で正式に決議しました。

 

 “期限付きネットゼロ運動”の環をコンクリート業界に拡げて行くため、私たちは、保有する素材系の脱炭素化技術やブロックチェーンを使った温室効果ガスの排出量管理といった独自の取り組みを、希望する同業他社に対して包括的に技術移転するプログラム「aNET ZEROイニシアティブ」を開発し、まずは23年3月末までにプレキャストコンクリートメーカー50社、レディミクストコンクリートメーカー50社をパートナーに選び、技術提携を進めてまいります。

 

 私たちは20年11月、バイオの力でひび割れを自ら修復する自己治癒コンクリートの実用化に世界で初めて成功し、コンクリート構造物を定期的かつ大規模にリニューアルするこれまでのインフラ維持管理方法に事実上の終止符を打つことで、将来のCO2発生量を大幅に抑制することを目指す脱炭素化に取り組んでいます。

 

 画期となる自己治癒コンクリートの実用化を機に「脱炭素第一」(Decarbonization First)を経営のモットーに掲げ、環境負荷の大きいコンクリートメーカーから持続可能なスマートマテリアルカンパニー(賢い素材の会社)への転換を急いでいますが、先のCOP26の議論等を踏まえると、一日も早いネットゼロの達成期限を明示した、より具体的で大胆な行動計画を打ち出す必要があると判断。現在保有あるいは開発中である素材系の脱炭素化テクノロジーに加えて、当社のPC(プレストレストコンクリート)技術を応用した大型風力発電事業への参入等を組み込んだ「NET ZERO 2035ロードマップ」を新たに策定し、IPCC目標より15年前倒しでGHGプロトコルに基づくトータルなネットゼロの実現を目指すことにしたものです。

 

 コンクリートは文明を維持するために必要な最も基礎的な素材のひとつであり、あらゆる産業分野で使用されていると言っても過言ではありません。気候変動に対する影響を減らそうとすべての産業界が模索を続けるなか、事業者自らの温室効果ガスの直接排出である「Scope1」、他社から供給された電気等の使用に伴う間接排出「Scope2」に加え、それ以外の事業活動に関連する他社の排出「Scope3」を含む、サプライチェーン全体での排出量削減が急務となりつつあります。

 

 コンクリートを使用する施主や建設会社にとって主要な仕入れ資材であるコンクリート等の上流部分の脱炭素化は、サプライチェーン排出量のネットゼロを目指すうえで欠かすことのできない要素です。私たちは、将来のCO2発生の削減効果を先取りできる自己治癒コンクリートやCO2を様々な方法で封じ込めた低炭素型コンクリートを賢く使いながら着実にネットゼロのゴールに近づいていく知見や経験をより多くの需要家の皆様と共有すべきであると考え、私たち並びに私たちのパートナーが実践する脱炭素化のアクションを総覧できる専用Webサイトを開設します。

 

 會澤祥弘社長は、「不断の素材の変革とエネルギーチェンジを見据えた気候変動に対する当社のアクションが新たなイノベーションを誘発し、当初は困難とみられた30年代半ばまでのネットゼロを実現する見通しがついた。サプライチェーン上の他事業者と環境活動における連携を強化することが環境負荷低減への選択肢を増やし、結果としてCO2 の削減が一段と進むのは間違いない。私たちのアグレッシブな取り組みが波及効果をもたらし、業界に大きな変化をもたらすことを期待したい」と話しています。

 

「NET ZERO 2035」コミットメントロゴ 【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202201206334-O1-SPZI5b7r

 

NET ZERO 2035 https://www.a-netzero.com/

 コンクリートスマートマテリアル、再生可能エネルギー等の革新技術で、2035年におけるコンクリートサプライチェーン排出量の実質ゼロを実現する。

 

算定の基本的考え方

GHGプロトコルで規定するCO2排出量の範囲。

【AIZAWAプロダクツ排出量】=【Scorp1排出量】+【Scorp2排出量】+【コンクリート構造物の建設と廃棄を除くScoup3排出量】

 

 

サプライチェーン排出量の算定基準

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202201206334-O2-uaLa5fMn

 

 

NET ZERO 2035ロードマップ 【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202201206334-O3-mSLlSqK3】 コンクリート見込み生産量と施策が無い場合のCO2排出量
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202201206334-O4-Np9KeHp8

 

 

NET ZEROに向けた施策

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202201206334-O5-36lV694H

・自己治癒コンクリート「Basilisk」 https://basilisk.co.jp/

 

 ひびわれを自己修復することで、RC造の目標耐用年数を普通品質の65年から高品質の100年に延ばすことが可能となる。これにより建替えまでのサイクルが1.54倍(100/65)となり、建替え時のコンクリート供給で排出されるCO2が削減される。

 

 今後、全国のレディミクストコンクリートメーカー及びプレキャストコンクリートメーカーと提携して自己治癒コンクリートの全国的な供給体制を築き、2035年における自己治癒コンクリートの生産量を全体の75%まで引き上げることを目指す。これにより、2035年度のCO2削減量は約52,400t-CO2/年を計画する。

 

2035年自己治癒コンクリート技術によるCO2削減効果

 

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M106750/202201206334/_prw_PT1fl_P3cmcWp2.png

※ 自己治癒コンクリートの採用比率は、レディーミクストコンクリートにおいては、

 土木100%・建築30%、PCa製品は100%とする。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202201206334-O6-WsT4M311

 

・CarbonCure Technologies https://www.carboncure.net/

 

 2028年までにCarbonCureシステムを当社グループの全工場に設置予定。生コン1m3の単位セメント量に対し0.2~0.3%の液化CO2を注入することで強度が上昇し、配合の見直しにより単位セメント量を約5%削減できる。これにより、2035年において当社で生産するコンクリート全量に本技術を採用し、約5500(t-CO2/年)を計画する。

 

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202201206334-O7-e971x5vC

 

・MiCon Technology https://www.micontech.jp/

 

 日本における廃プラの全排出量は年間約850万t。そのうち、サーマルリサイクル(エネルギー回収)が約540万t。別途単純焼却処理として70万tとなっている。MiConは、廃プラを電子ビームで改質し、コンクリートの構成材料(砂と置換)として使用でき、現在問題となっている廃プラ問題(ゴミ投棄と焼却によるCO2の排出)の解決に向けた新技術である。

 

 MiConは、シリカヒューム又はフライアッシュと混合した混和材料として使用する方向で現在研究中である。生コン1m3当たりのMiConの添加量は約5kg。これは、13kgのCO2をコンクリートに固定することができる。また、混和材料としてのポゾラン反応効果で、コンクリート強度の上昇が見込まれ、単位セメント量の2~3%の削減が可能となり、CO2の削減効果は8kg-CO2/m3見込まれる。

 

 コンテナ型MiCon製造装置は、2024年4月に第一号機を当社福島RDMセンターに実装し、当社PCa製品向けの混和材料の生産を開始する。その後、連携するPCa製品コンクリートメーカーへの技術供与を開始し、2035年度は混和材料約9,000t(Micon単味3,000t)を生産する。これにより、2035年度のCO2削減量は約8,500t-CO2/年を計画する。

 

・CC炭カル(コンクリートスラッジ水の再資源化システム)

 CC炭カルの原材料は、産業界から排出される排ガス中のCO2とバッチャープラントやアジテーターの洗浄時に排出される高アルカリのスラッジ水である。北海道電力が開発した散気板を高アルカリ水中に設置し、散気板にIHI製のCO2供給装置からCO2を送り込むことで、マイクロサイズの気泡を発生させることが可能となった。

 

 マイクロサイズのCO2は、高アルカリ水との化学反応により、不純物を殆ど有しない純度の高い粉状炭酸カルシウムを効率的に生成することができる。

 

 CC炭カルに再固定化できるCO2量は約400kg-CO2/t。2022年より、本装置を使用したCC炭カルの生成を実証するため、北海道電力、IHIと当社の3社で実験を開始させる。

 

 CC炭カルは、当社PCa製品に200kg/m3程度砂と置換させ使用する。2035年のCC炭カルの生産量は約20,000t、CO2のコンクリートへの再固定化量は約8200t-CO2を計画している。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202201206334-O9-JGInnO2m


散気板

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202201206334-O8-67Qr07UG


CC炭カル(炭酸カルシウム) 

 

・高炉スラグ微粉末を使用した配合見直し

 

 高炉スラグ微粉末を使用し、セメント量を削減させる施策は、低炭素コンクリートの実現に必須である。現在当社のPCa製品用生コンクリートは、施工性を重視し、単位セメント量が400~500kg/m3の高流動コンクリートを採用している。これは、コンクリートの設計基準強度に対する安全性が高すぎるという不経済な一面がある。

 

 まず、当社パイル製品を除くプレキャスト製品用生コンクリートの使用セメントを高炉B種セメントに転換する。レディミクストコンクリートにおいては、建築構造物の一部において高炉A種相当の調合を採用頂けるよう働きかける。これにより、2035年度のCO2削減量は約33,000t-CO2/年を計画する。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202201206334-O10-3x1a7zVl

 

・電力の再生可能エネルギー(RE)化と使用燃料のクリーンエネルギー化

https://www.ventusturris.jp/

 

1.使用電力のRE化

 当社グループ全体の2020年度使用電力は5,000MWh/年。化石燃料由来の電力によるCO2排出量は2,680t-CO2になる。2035年度のコンクリート生産量を2020年度比1.5倍と想定した場合、使用電力は7,500MWh、CO2の排出量は4,000t-CO2/年となる。この電力の80%を再生可能エネルギー由来の電力を使用し3,200t-CO2/年のCO2排出量の削減を目指す。

 

 2025年をメドに120m級コンクリートハイブリットタワー「VT」による4MW風力発電設備を当社鵡川工場内に建設し、11,000MWh/年の発電量による約6,000t-CO2/年のCO2をフリー化させることを柱とする。これらの施策により2035年度のCO2削減量は約9,200t-CO2/年として計画する。

 

2.蒸気ボイラーのLPG化

 PCa工場の蒸気養生及び生コンプラントの冬季間の温水製造には、現在A重油を燃料とする蒸気ボイラーを使用しており、2020年度のA重油燃焼によるCO2の排出量は約7,750t-CO2/年となっている。2035年度のコンクリート生産量を2020年度比1.5倍と想定した場合、CO2の排出量は11,620 t-CO2/年となる。2022年より当社グループ工場のA重油を燃料とする蒸気ボイラーを随時LPGボイラーに転換し、約15%のCO2削減を目指す。2035年度のCO2削減量は約2,200t-CO2/年を計画する。

 

3.運搬車、営業車及び通勤車の水素自動車化

 2020年度のScorp3における原材料運搬、コンクリート運搬、営業及び通勤時のCO2排出量は約18,800t-CO2/年。2035年度におけるCO2排出量を約26,500t-CO2/年と想定し、その50%を水素自動車に転換することを目指す。2035年度のCO2削減量は約13,250t-CO2/年を計画する。

電力のRE化と使用燃料のクリーンエネルギー化として合計で24,650 t-CO2/年を計画する。

 

・セメント及びスチールメーカーの自助努力

 

1.セメントメーカーの取り組み

 セメントメーカーは2050年のカーボンニュートラルへの実現に向け、エネルギー由来・原料由来・革新技術の3側面でのCO2削減ビジョンを描いている。当社は2035年度におけるセメント生産時のCO2排出量を現状の約60%にするようセメントメーカーに要求する。

 

 2020年度の当社におけるセメント使用量は約150,000t、CO2排出量は110,000tにのぼる。2035年度のコンクリート生産量を2020年度比1.5倍と想定した場合、セメント使用量は約225,000t、CO2排出量は175,000tになるが、セメントメーカーの自助努力により、約51,000t年のCO2削減を計画する。

 

2.スチールメーカーによる取り組み

 NIPPON STEELは、「日本製鉄カーボンニュートラルビジョン2050」として、現行の高炉・転炉プロセスでのCOURSE50の実機化、既存プロセスの低CO2化、効率生産体制構築等によって、対2013年比▽30%のCO2排出削減の実現を目指している。PCa製品の生産に伴うCO2排出量のうち、鋼材のCO2排出量の占める割合は約7%であり、スチールメーカーの自助努力による削減効果は大きい。

 

 2020年度の当社PCa製品に使用した異形棒鋼の総量は約17,000t/年、CO2排出量は13,800t-CO2/年である。2035年度のPCa製品の生産量を2020年度比1.5倍と想定した場合、異形棒鋼の使用量は約25,300t/年、CO2排出量は20,700t/年になるが、スチールメーカーの自助努力により、約6,200t年のCO2削減を計画する。

 

・その他革新技術

 2035年度におけるCO2総排出量の予想値226,500t-CO2/年に対して、これまで示した7つの施策によって合計189,450t-CO2/年を削減させる。不足分においては、現在研究中の自己治癒アスファルトepion、CC炭カルを使用した戸建住宅用地盤改良工法、並びにSyzygyグリーン水素製造技術等の革新技術で補い、さらには2035年以降のCO2排出量の収支マイナスを目指す。

 

■會澤高圧コンクリートについて

Innovate・Challenge・Trustの理念のもと、コンクリートマテリアルと先端テクノロジーを掛け算して新たな企業価値の創造に取り組む総合コンクリートメーカー。バクテリアの代謝機能を活⽤してクラック(ひび割れ)を⾃ら修復する⾃⼰治癒コンクリート(Basilisk)や速乾性のセメント系材料を使ったコンクリート3Dプリンターといった新機軸をMITやデルフト⼯科⼤学等との産学協⼒をテコに⽮継ぎ早に打ち出し、伝統的な素材産業からスマートマテリアルを基軸とするイノベーション・マーケティング集団へとDXを仕掛けています。2021年3⽉期の売上⾼(単体)は203億円。従業員618名。

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NETZERO Webサイト  https://www.a-netzero.com/  【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202201206334-O12-0yx7tVlq

 

AIZAWAオフィシャルサイトhttps://www.aizawa-group.co.jp/  【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202201206334-O13-T034ul4b

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