前田工繊(本社福井県坂井市、前田尚宏社長)の子会社「BBSジャパン」(本社富山県高岡市)が製造するホイールが、自動車レースの最高峰「F1(フォーミュラワン)」や米国の代表的レース「NASCAR(ナスカー)」の統一ホイールとして採用される。2022年からそれぞれ4年間と3年間、独占供給する。

 BBSジャパンは1990年代前半からF1のチームにホイールを供給。昨年はアストン・マーチンチームに提供した。

 90年代は最大で同時に7チームに供給していた。90年代~00年代に7度の年間総合優勝を果たしたミヒャエル・シューマッハーさん(ドイツ)が所属したフェラーリにも提供し、優勝に貢献してきた。

 同社によると、F1とNASCARはより競争が激しいレースを目指すため、条件をそろえようと今年から統一ホイールの導入を決定。その際、それぞれの主催団体が同社の過去の実績を評価し、独占供給契約を結んだ。

 世界のトップメーカーが競うF1は「走る実験室」とも呼ばれる。同社BreB推進室の田中康博さんは「統一ホイールに選ばれたことで実績と信頼度が証明された。モータースポーツで得た新たな知見を市販品にもフィードバックしていきたい」と話している。

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 【BBSジャパン】BBS社は1970年にドイツで設立され、世界的ホイールメーカーとしてF1などに供給。OEM(相手先ブランドによる生産)で、市販車にも提供してきた。2011年に当時の小野グループ(本部福井県福井市)がBBS社の商標権や鍛造ホイール部門などを買収。13年には前田工繊が「BBSジャパン」として子会社化した。BBSのF1へのホイール供給は約30年続いている。