人里への出没が増えているニホンカモシカ(福井県教育委員会提供)

 国の特別天然記念物ニホンカモシカの人里での出没が福井県内で増えていることを受け、福井県は遭遇時の対応マニュアルを作成し、ホームページで公開した。「必要以上に接近せず、逃げ道をふさぐなど興奮させるような行為をしないでほしい」と呼び掛けている。

 カモシカはかつて密猟などで激減したが、保護施策の強化やヒノキなどの造林による餌環境の好転に伴い、徐々に個体数が回復し生息域も拡大。県内では2021年、越前町の県道トンネルでたびたび目撃された。

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 県によると、カモシカが人を襲うことはめったになく、遭遇時は様子を見るのが原則。無理に捕まえようとしたり、近づいて驚かせるような行動をとったりすると、興奮し人に危害を及ぼす可能性があるという。

 市街地への出没や車両との衝突の危険性があるなど、緊急性が高い場合は最寄りの警察署に連絡する。農作物被害などトラブルの恐れのある場合は、市町の鳥獣害担当や文化財担当の部署に相談する。

 有害鳥獣捕獲用のわなにかかった場合は、逃がすのが原則。極度に興奮して人に襲いかかろうとするなど危険のある場合のみ、鳥獣保護管理法や文化財保護法に基づく許可を得て捕獲できるという。