受験シーズンを控え、ピークを迎えている合格ダルマ作り=1月4日、福井県小浜市福谷のツカモト民芸センター

 受験シーズンを控え、受験生を応援する「合格ダルマ」の制作が福井県小浜市内の民芸品店でピークを迎えている。底が平らで「決して転ばない」縁起物が、引き締まった表情で受験生を温かく見守る。今年は新型コロナウイルス禍などの影響で試験日が繰り上げとなった学校もあり、嶺北を中心に昨年12月から注文が相次いでいる。

 ダルマは若狭塗箸の塗料に使う赤や緑、黄色などの特殊な樹脂を固めた民芸品。同市福谷の「ツカモト民芸センター」が1967年から制作している。合格ダルマは、90年ごろにダルマの顔の下に「合格」の文字を入れて作ったところ口コミで評判が広がり、全国的な人気となった。

⇒【写真】職人によって丁寧に絵付けされる合格ダルマ

 樹脂を専用の硬化液と混ぜて固め、ナタや包丁で小割りにする。その後、研磨やつや出し、絵付けなどを行う。2、3センチサイズのダルマでも、完成までに2カ月はかかるという。

 4日には、「現代の名工」に選ばれている店主の柄本忠彦さん(74)、直江さん(63)夫妻が、台形や三角すいのダルマに目や口を絵の具で描いていった。つり上がった黒い眉毛や「へ」の字形に結んだ赤い口は怒りの表情にも見えるが「目の前の人をじっと見守っているだけ」と忠彦さん。直江さんは「ダルマを手にした人へ頑張れという気持ちを込めながら顔を描いている」と話す。ダルマの平らな底はぶれない生きざまを表しており「受験生には今まで頑張っててきたことを本番で十分に発揮してほしい」と話していた。

 1個1300円から。売れ筋は4センチサイズの2860円。火、水曜定休で、1月は無休。問い合わせは同店=電話0770(52)2590。