不定期開催のバー「浜町ハングアウト」でママを務める着物姿の高山七重さん(左)と亀山茜さん=福井県福井市中央3丁目のアケル

 さまざまな職業の女性らが副業として不定期に交代でバーのママを務めるプロジェクトが、福井県福井市の通称浜町で行われている。ママたちは着物姿でもてなし、客との和気あいあいとした交流が広がる。本業の顧客開拓や協業につながっているといい、新たなコミュニティーの場として注目を集めている。

 12月上旬の平日午後6時。日中の事務所からバーに様変わりした同市中央3丁目にある人材コンサルティングの「akeru(アケル)」で、美容師の高山七重さん(25)と亀山茜さん(39)があでやかな着物姿で客を出迎えた。手作りのおでんなどの飲み食べ放題メニューを提供。お互いの美容室の顧客や友人ら約10人が集まり、お酒も入って会話が弾む。

 2人でママを務めるのは3回目。「ここでの出会いで美容室の顧客が増えた。新型コロナウイルス禍の中でどこにも行けなかったので、趣味の着物を着る機会があるのもうれしい」と高山さん。亀山さんも「毎回参加する年齢層が違い、交流の輪を広げられるのがいい」と話す。

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 プロジェクト名は「Hamamachi Hang Out(浜町ハングアウト)」。「本業を豊かにするための副業コミュニティー」をコンセプトに5月からスタートした。企画したのは、アケルと業務提携しているコンサルティングの「PALACE FRONT(パレスフロント)」(鯖江市)の宮前明奈社長だ。

 「新しいことを始めたいのにコロナ禍で勇気が出ない。そんな人たちが前向きにアクションできる場をつくりたかった」と宮前社長。登録ママは現在20人で、美容師のほか、書店店長、カイロプラクター、マジシャンなど職業はさまざま。慶応大特任准教授の若新雄純さんら男性も在籍している。

 コロナ感染拡大時は延期していたが、現在は月1~2回のペースで実施。異業種交流やママ同士のビジネスコラボレーションが生まれ、飲食店経営を志す人が“仮出店”でチャレンジするケースもあるという。

 主催するママは自由に料金やメニューを設定でき、客6人以上で開催できる。専用ホームページを開設しており、在籍ママのプロフィルや紹介動画などを掲載。参加者やママ志望も受け付けている。