福井県立大学恐竜学研究所と福井新聞社が共同で設立した「株式会社恐竜総研」の役員ら=12月22日、福井県立大学永平寺キャンパス

 福井新聞社(本社福井県福井市)は12月22日、福井県立大学恐竜学研究所(同県永平寺町)と共同で、福井県の恐竜ブランドを生かしたデジタルコンテンツ事業などを展開する「株式会社恐竜総研」を設立した。福井県立大発ベンチャー企業として同日、福井県立大から認定を受けた。同研究所の研究成果や技術を生かしデジタルコンテンツを作成、地域産業の活性化を目指す。

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 福井新聞社が産学連携でベンチャー企業を設立するのは初めて。福井県の「恐竜学」の規模は日本一でありながら研究の域を超えた産学連携はなく、産業への貢献も限定的であることを背景に、1年前から設立の準備を進めてきた。

 認定式には関係者10人が出席した。進士五十八学長が「福井県には“遊び心”が足りない。恐竜総研が遊び心を持って福井の魅力を発信し、次世代を引っ張っていくことを期待する」とあいさつ。福井新聞社の吉田真士社長は「福井を良くするという思いをど真ん中に置き、北陸新幹線の県内開業も見据えて取り組みたい」と意欲を示した。

 恐竜総研は福井新聞社の野口邦治クロスメディアビジネス局長が代表取締役、恐竜学研究所の西弘嗣所長が学術顧問、福井県立恐竜博物館名誉顧問の東洋一名誉教授が最高顧問を務める。会社所在地は福井県立大永平寺キャンパス内。8人体制でスタートし、適宜スタッフを増やしていく予定。

 福井県立大恐竜学研究所の研究成果を基に制作した3DCGやVR(仮想現実)などデジタルコンテンツの作成・提供が事業の柱。3D広告、観光振興をはじめ、地元特産品のラベル、集客イベントなどでの利用を想定している。AR(拡張現実)やMR(複合現実)を取り入れた展開も視野に入れる。恐竜に関する交流促進事業などにも取り組む。

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 野口代表取締役は「恐竜学の事業化と産業連携の気運は高まっている。新聞社が持つ創造力、発信力を生かしたい」と抱負を述べた。西学術顧問は「デジタルコンテンツはさまざまな応用が可能。たくさんのコンテンツを作り、使ってくれる企業とコンタクトを取りたい」と展望を語った。