日本人と外国人が英語と日本語を教え合う場を目指し、塾を立ち上げた福井大学の西本未翔さん=12月4日、福井県福井市内

 自他共に認める「英語学習オタク」の福井大学の女子学生が、新型コロナウイルスの影響で留学できなくなった“空白期間”を活用し英会話塾を立ち上げた。英語圏の外国人の日本語指導も目指し、「日本語と英語それぞれの学習者がおしゃべりして、学び合う場をつくりたい」と張り切っている。

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 福井大学国際地域学部4年の西本未翔さん(22)は、小学3年生のときに英会話教室に通い始めた。仁愛女子高校時代にニュージーランドに留学。大学入学後は大手学習塾の英語講師のアルバイトに打ち込んだ。2020年度に米国に1年間留学する予定だったが、コロナ流行で渡航できなかった。

 大学生活最大の目標という留学をコロナ収束後に実現させるため就職活動はせず、英語学習に注力して検定試験「TOEIC」では925点をマーク。起業を目指す友人に刺激を受けたこともあり、英語をマスターしたい人の力になりたいと21年5月に、福井県福井市内に英語塾「おしゃべり」を立ち上げた。

 勉強を続ける中で、各種検定試験の成績は良くても英語が十分に話せない日本人が多いと気付いた。逆に日本に長年滞在しているのに、日本語が上達しない外国人も多いという。西本さんは「日頃から話す環境がないと語学の上達は難しい」と話す。

 西本さんは、英語と日本語の有料の対面授業のほか、英語学習のこつなどを伝えるオンラインの無料塾も週2回開催している。無料塾は毎週約40人が参加する。

 有料授業も英語学習の生徒は順調に増えて収益も安定してきたが、日本語を学ぶ外国人生徒はまだ数人。目標とする学び合いの機会をつくろうと、塾の日本人生徒と日本語を専攻する米国在住の大学生をオンラインで結んで会話を促す新しい取り組みも始めた。西本さんは「日本人と外国人が互いに言葉を教え合って交流する学びの場を目指したい。自分の留学が実現してもオンラインで事業は継続していく」と話している。