オペレーターたちが除雪車両のメンテナンスなどを学んだ講習会=11月26日、福井県南越前町の今庄365スキー場

 福井県内で、除雪車両の運転に必要な大型・大型特殊免許を取得する人が増えている。今年1月の大雪を踏まえて県が本年度、取得費用の助成を始めた効果もあり、例年より多い約140人が新たに同免許を取る見込みだ。11月下旬には道路除雪に当たるオペレーター(作業員)対象の講習会が南越前町で開かれ、参加者は「少しでも貢献できれば」と意気込んでいた。

 県によると、県内の除雪オペレーター登録者は昨年度末時点で約1400人。除雪車両を運転するには、タイヤショベルなど一般的な除雪車が「大型特殊」、県道など広い道路で除雪に当たる大型トラックの前方にブレードが付いた車両は「大型」の免許がそれぞれ必要になる。取得には大型特殊で約15万円、大型で約35万円掛かり、負担の大きさもネックになっていた。

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 今年1月のような大雪でも24時間態勢で除雪できるよう、県は本年度からオペレーター育成支援に着手。1人当たり25万円を上限に取得費の半額を助成し、免許取得者の増加につながっている。

 鯖江市内の一部市道と県道13・2キロの除雪を担う「冨士土建」(同市)では、10~40代の7人が新たに免許を取得した。城本浩孝専務によると、大型免許を持っている社員は退職などの影響で、昨年度は1人しかいなかった。「除雪の待機がかかると寝られなくなるし体的にもつらい。負担を減らしたかった」という。今回、県の助成制度を活用して7人中4人が大型免許、3人は大型特殊を取得した。今冬は、3交代の当番制にするつもりだ。

 今庄365スキー場(南越前町)で11月26日に開かれた講習会ではオペレーター約120人が車両のメンテナンス方法などを学び、実機による講習を受けた。

 参加した冨士土建の社員(20)=鯖江市=は1月の大雪の際、先輩たちが不眠不休で除雪を続けた姿を目の当たりにした。少しでも貢献したいという思いから、2カ月前に大型特殊免許を取得した。「住民が安全に通行できるよう作業に当たりたい」と冬本番へ力を込めた。

 一方、2018年2月の記録的な大雪の時に除雪作業を経験した関係者は「20時間除雪して1時間寝て、の繰り返し。それでも追いつかず、住民からは苦情を言われ精神的にもつらかった」と振り返る。「ありがとうの一言や、温かい缶コーヒーを一本もらえるだけでやる気になる」と住民の理解や協力を求めた。