環境省のモデル事業で太陽光発電設備が導入される「のうねの郷コミュニティセンター」=福井県坂井市丸岡町

 福井県坂井市、のうねの郷づくり推進協議会(のうね郷協)、地元の民間発電事業者の3者による「のうねの郷コミュニティセンター」での太陽光発電設備計画が、環境省の「オンサイトPPA(電力販売契約)モデル」事業に採択された。国の財政支援を受けられ、市側は初期投資ゼロで導入できる。脱炭素化と防災設備機能の強化を同時に図っていく。

 市によると、公共施設を利用した事業採択は県内で初めてという。発電事業者が費用負担して、市が管理するコミセンの屋根に太陽光発電設備(出力12・5キロワット)を設置。所有・維持管理した上で、発電した電気をコミセンに供給する。

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 太陽光発電の設置費用は約750万円で、国が半分を補助する。電気利用料を事業者に支払い、発電事業者はこの電気代で資金を回収する。今後は設備の耐用年数(15~20年)などを基準に電気の購入単価や契約期間を決める。

 のうね郷協は、再生可能エネルギーを活用した防災インフラ機能の充実を課題にしており、PPAモデルでの太陽光発電を検討していた市に対して設備導入を提案した。

 太陽光発電は本年度内に稼働させる計画。蓄電設備や電気自動車(EV)用の給電スタンドも設置し、余剰電力を活用しながら災害による停電時の非常用電源供給の機能を備える。コミセンに隣接する指定避難場所である長畝小への給電も視野に入れている。

 市は2050年までの温室効果ガス排出量ゼロを目指し、21年3月にゼロカーボンシティーを宣言。30年において13年度比で28・0%削減を目標に掲げる。国も地方公共団体の設置可能な建築物屋根の約50%に、太陽光発電を導入する方針を示している。

 市環境推進課の担当者は「PPAモデルは脱炭素社会の推進はもちろん、初期投資の費用を平準化できる。モデルの有用性を確認しながら、市内の公共施設に広げていけるか研究したい」としている。