米製薬大手ファイザーは11月16日、新型コロナウイルス感染症に対する開発中の飲み薬「パクスロビド」について、米国で緊急使用許可の申請手続きを進めていると明らかにした。重症化リスクのある成人患者の場合、発症から3日以内に飲み始めれば入院や死亡を89%、5日以内なら85%抑えられるとの臨床試験の結果を食品医薬品局(FDA)に提出した。

 経口タイプの抗ウイルス薬としては米メルクの薬に次いで2番目。英国などでも手続きを始めている。

 また同社は同日、パクスロビドが途上国でも使えるようになることを目指し、国連が支援する特許管理組織「医薬品特許プール(MPP)」と合意文書を交わしたと発表した。薬が承認された場合、MPPは安く生産、供給できる許諾をジェネリック医薬品(後発薬)メーカーに与えられる。

 飲み薬を巡っては、米メルクなどの薬「モルヌピラビル」が、すでに英国で承認されている。軽症者から中等症患者への使用が可能で、1日2回、計5日間にわたって服用する。日本政府は薬事承認を前提に、計160万人分の供給でメーカー側と合意している。