一乗谷朝倉氏遺跡の魅力を話す春風亭昇太さん(左端)=10月17日、福井県の福井市一乗小学校

 福井県福井市の一乗谷朝倉氏遺跡を紹介する新たな県立博物館の開館を1年後に控えた記念トークイベントが10月17日、福井市一乗小学校で開かれた。福井県から「一乗谷朝倉氏遺跡名誉お屋形さま」に委嘱されている落語家の春風亭昇太さんが、同遺跡について「中世の世界に来たよう」と熱く魅力を話した。

 新博物館は現在の資料館の向かいに2022年10月開館予定。イベントは機運を盛り上げようと県と市が開いた。春風亭昇太さんと城郭研究者の中井均・滋賀県立大名誉教授、新谷和之・近畿大准教授、同遺跡資料館の石川美咲学芸員が「戦国時代にタイムスリップ?!」などのテーマで話した。

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 春風亭昇太さんは、朝倉氏の旗指し物の色に使われたという藤色の着物で登壇。中井名誉教授や新谷准教授は「朝倉氏遺跡は中世対象の考古学の出発点。長期間の調査は全国的に珍しい」「谷部にも平らな曲輪(くるわ)があり、尾根と連携し防御した点が大きな特色」と同遺跡の意義を説明した。

 春風亭昇太さんは一乗谷城の特徴ともなっている約140本に上る「畝状竪堀(うねじょうたてぼり)群」について「竪堀などは山城好きの大好物。朝倉氏の得意な防御システムだった」と熱弁。今後の研究について「『信長に負けた』という以外の側面も明らかにして」と歴史ファンとしてエールを送った。トークイベント後、参加者らは同遺跡の復原町並に移動し、同校児童のガイドで散策した。