触るだけで危険のあるカエンタケ(厚労省HPより)

 猛毒のキノコ「カエンタケ」が山だけでなく、千葉県など各地の公園や住宅街でも相次ぎ発見されている。他の毒キノコは食べた場合に危険が伴うが、カエンタケは触るだけでも皮膚がただれるなどする。専門家は「できるだけ触らず、触ってしまった場合はせっけんで手洗いをしてほしい」と呼び掛けている。

 厚生労働省などによると、カエンタケはオレンジ色や赤色で、細長い棒状に枝分かれした形が特徴。致死量は3グラムで、食後すぐに発熱や嘔吐(おうと)などの症状を起こし、後に消化器不全や脳神経障害で死に至る場合もある。2000年には、群馬県で食べた1人が死亡した。

 千葉県茂原市では今年8月、公園内を巡回していた市民ボランティアが沿道で発見。他にも複数箇所で見つかり、市職員が除去したり「触らないで」と書かれた看板を園内に設置したりした。9月には、福島県南相馬市の公園や山梨県山中湖村の住宅地などでも発見された。

 「ナラ枯れ」と呼ばれる特定の虫が媒介する菌で枯れた木の根元付近で、カエンタケは発生することが多い。大阪市立自然史博物館の佐久間大輔学芸員によると、カエンタケが多く見られるようになったのは2000年代から。戦後、薪の需要が減り、樹木が伐採されなくなったことで太く成長する木が増え、害虫を呼び込んだ結果とみられている。

 多くの場合は夏にナラ枯れし、その数年後の6~11月ごろにカエンタケが生える。ピークは7~9月だが、今年は秋の長雨がなく気温が高かったことから、佐久間学芸員は「10月以降も出る可能性が高く注意が必要」と指摘している。