連携協定書を持つ杉本達治知事(右)と山角豪社長=9月24日、福井県庁

 福井県と外食チェーンのアトム(神奈川県横浜市)は9月24日、産業振興に関する連携協定を締結した。来年設立50周年を迎える同社が「創業地の福井県に恩返しを」との思いで実現。県内外店舗での県産食材を使ったメニュー提供や、高校生対象の職業教育などに取り組み、地方創生を推進する。

 同社は1972年、福井市で徳兵衛寿司を設立。「海鮮アトム」「にぎりの徳兵衛」など回転ずし店をはじめ、「ステーキ宮」「カルビ大将」など全国368店舗(県内22店舗)を展開している。自治体と連携協定を結ぶのは初めて。

 連携項目は▽次世代の産業人材の育成▽県産品の販売促進、地産地消・外商の推進▽その他の地域貢献―の三つ。具体的な連携事業として、11月に愛知、岐阜両県の回転ずし店で福井の海産物を提供するフェアや、県内の職業系高校生向けに起業に関するオンライン授業などを計画している。

 締結式は県庁で行われ、杉本達治知事と山角豪(やまかど・つよし)社長が協定書に署名した。杉本知事は県産甘エビ、いちほまれ、越前そばなどを挙げ「全国展開で取り扱ってもらい、食の面などでのお力添えに期待している」とあいさつ。山角社長は「(福井の)地元で多くのお客さまに愛され、商売を続けさせていただいたことが一つの力になり、全国規模に大きくなれた。自分たちのビジネスを通じ、福井県の発展とともに成長していければ」と述べた。

 協定の期間は来年3月31日まで。1年ごとに更新する。