エサを食べようとしているハナデンシャ=9月22日、福井県坂井市の越前松島水族館

 全国的に珍しいウミウシ「ハナデンシャ」が見つかり、福井県坂井市三国町の越前松島水族館で展示している。カラフルな見た目とぷにぷにした質感が、なんとも言えない“キモかわいさ”を醸している。

 体には多数の突起と、赤や黄、だいだい色の鮮やかな模様があり、刺激を与えると青白く発光することから、装飾した花電車に例えられその名が付いた。貝殻はないがカイの仲間だという。

 石川県の定置網で引っかかったり、近くの漁師が見つけたりした5匹を展示している。体長は3~8センチほどで、成長すると大きいもので20センチ近くになるという。

 生態に関して研究が進んでいないことから飼育が難しい。餌はクモヒトデしか食べないため、同館近くの海で飼育員が調達し1日1回与えている。

 普段ははい回ったりユラユラと浮遊したりしていて、砂に潜っているときは、えらだけを地表に出している。餌を与えると体表の突起で確認し、ピンク色の口を素早く伸ばして捕食していた。

 ハナデンシャは南の太平洋やインド洋に分布するという。同館の担当者は「暖かい夏の間に移動してきたと思われる。普段は見られないので、この機会にぜひ見に来てもらえたら」と話していた。