新型コロナウイルスのワクチン接種を受ける中学生=福井県福井市内

 新型コロナウイルスの感染拡大で福井県内の学校の休校が増え、福井新聞の調査報道「ふくい特報班」(通称・ふく特)のLINEには多くの不安や疑問が寄せられている。「子どもの休校に合わせて仕事を休んだら生活できない」「子どもが入院した場合、付き添えるのか」「そもそもどんな基準で休校に?」―。11歳以下はワクチンの対象外で、冬場に掛け感染拡大も懸念される。疑問点を国や福井県に聞いた。

保護者が仕事に行けない場合、補償は?

 Q 子どもの園や学校が休園・休校になると子どもを見る人がいないため仕事に行けない。パート勤務で収入がなくなれば住まいも失う。仕事に出られない分の補償はないのか。

 A 厚生労働省は全国一斉の休校が行われた2020年3月以降、全国の企業に対し、新型コロナで子どもを世話する保護者向けの特別な有給休暇を設けることを求めている。この休暇では、小学校や特別支援学校、幼稚園・保育所、放課後児童クラブなどが臨時休業となった場合、保護者は正規・非正規問わず、賃金を全額受け取って休める。厚労省は企業が支払う賃金を助成することで、導入を後押しする仕組みだ。

 助成は昨年度いっぱいでいったん終了したが、厚労省は最近の感染拡大を受け、9月に入り再開を決定。今年8月1日以降の休みについて、さかのぼって申請できるようにする。企業が対応しない場合、労働者が労働局に相談できる仕組みも設ける方向だ。10月までをめどに詳細を示す。

 2020年度末までの休暇取得については全国の企業から既に18万件近い申請があり、厚労省は600億円以上を支給した。

 本年度はこれまで、従来の助成制度を拡充する形で同様の特別休暇導入を後押ししてきた。福井労働局によると、4~6月の休暇取得で、県内15事業者が申請。同労働局の担当者は「特別休暇はまだ浸透しているとはいえず、保護者は年次有給休暇で子どもを世話をしているケースが多いと思われる。希望に応じて休めるような環境づくりが大切」と話している。

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子どもが入院したら、付き添いはできる?

 Q 幼い子どもが新型コロナで入院した際、付き添いなどはできるか。

 A 県内では感染者は感染症指定医療機関などに入院するのが原則で、基本的に家族らは付き添ったり、面会したりはできない。県内患者の入院期間は現在、約10日間で、スマホやパソコンで家族らと連絡を取るなどしている。

 ただ幼い子どもの場合、「個別に最も良い療養方法を検討する」と県対策チーム。具体的には、親も感染防止策を徹底して同室で付き添ったり、そもそも入院せずに、医療機関と連携して自宅療養したりといった方法が考えられるという。また同じ学級の感染者がいる場合、寂しくないよう、同室にする工夫も考えられるという。

 こういった入院調整は、県庁に設置した入院コーディネートセンターや受け入れ医療機関などで行う。県対策チームは「不安な点は相談してほしい」としている。

どんな基準で休校になるの?

 Q 学校の休校基準は。

 A 文部科学省は学校の夏休み明けを前に8月、ガイドラインを策定。緊急事態宣言地域などで休校を判断する目安として▽学級で複数の児童生徒の感染が判明した場合、5~7日程度、学級閉鎖▽複数学級、複数学年に広がれば学年閉鎖、休校―としている。

 これに対し県内では、感染者が判明した時点で2~3日、休校とする例が多い。保健所の調査やPCR検査が終わり、感染の全容が分かるまでの措置で「結果を踏まえ、保健所や校医と相談して学校を再開したり、一部学級閉鎖を続けたりと、状況をみて対応している」(福井県義務教育課)という。

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