福井県の企業が製造を手掛けた超小型人工衛星「ジーサテライト」のレプリカ

 宇宙から東京五輪・パラリンピックを応援するプロジェクトで、福井県内の企業と福井県、東京大学が共同開発した超小型人工衛星「G-SATELLITE(ジーサテライト)」が正常に作動せず、予定されたイベントが実施できなかったことが、東京五輪・パラリンピック組織委員会への取材で9月17日分かった。

 組織委はプロジェクトのホームページで衛星の状況を報告。それによると、宇宙に放出した衛星内で、電子機器の不具合により格納したアニメ「機動戦士ガンダム」の模型と電光掲示板、カメラが展開しなかった。計画では、宇宙空間を背景に「ガンダム」と「シャア専用ザク」、応援メッセージを映し出した電光掲示板を撮影し、大会期間中に地上へ発信し会員制交流サイト(SNS)などで公開する予定だった。

 プロジェクトは組織委、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、東大が企画した。東大とともに超小型人工衛星製造の研究に取り組む福井県、セーレン(福井市)、鯖江精機(越前町)、春江電子(坂井市)が衛星の開発を担った。

 3社と県などは、トラブルを検証した。セーレンの山田英幸取締役常務執行役員(ふくい宇宙産業創出研究会会長)は「展開機構や機器のコンパクト化など、新しい技術を詰め込んだ衛星だった。通信など他の機能は正常で有意義なデータを得られており、経験を今後に生かしたい」と話している。

 組織委は「楽しみにしてくださった皆さまに心よりおわびします。一緒に夢を見ていただきありがとうございました」とコメントした。