越前町織田地区の有志でつくる織田信長サミット実行委員会が発行したタブロイド紙=8月31日、福井県の越前町役場

「信長愛」が詰まったタブロイド紙を発行したサミット実行委員会の鈴木金治郎委員長(中央)ら=8月31日、福井県の越前町役場

 織田信長の一族発祥の地・福井県越前町をはじめ、信長ゆかりの全国11市町の城や石垣、古戦場伝説地などを紹介したタブロイド紙「The Nobunaga TIMES(ザ・ノブナガ・タイムズ)」が、越前町内で発行された。1面には、同県越前市出身の劇画家、池上遼一さんが描き下ろした信長のイラストを全面掲載。専門家の監修を受けた記事やレイアウトも完成度が高く、どのページを開いても“信長愛”に満ちている。

 越前町織田地区の住民らでつくる「第29回織田信長サミット実行委員会」が、10月に同町で予定されていたサミット開催を記念して発行。サミットはコロナ禍で中止となったが、鈴木金治郎委員長(68)の「全町民に信長や地元の歴史を知ってもらいたい」との強い思いを受け、8月に町内全約7200戸に無料配布した。

 タブロイド紙はフルカラー、12ページ。表紙の1面は、池上さんならではの劇画タッチの信長が、右手に「天下布武」と書かれた輝く球体を掲げて立つ。マントを羽織り、左手には長刀。鎧(よろい)の胴には、竜と旧織田町のシンボルの大太鼓「明神」が描かれている。

 中面では、越前町をはじめ▽清須市(愛知)▽豊明市(同)▽名古屋市▽安八町(岐阜)▽小牧市(愛知)▽岐阜市▽近江八幡市(滋賀)▽富士宮市(静岡)▽甘楽町(群馬)▽天童市(山形)―の各市町と信長の関係性を分かりやすく解説している。

 越前町のコーナーでは織田一族の系譜や、劔神社所蔵の信長にまつわる古文書などを紹介。清須市は清洲城、豊明市は桶狭間古戦場伝説地、岐阜市は岐阜城跡の石垣、近江八幡市は安土城など、それぞれ“信長色”満載の内容に仕上げた。甲斐(かい)の武田氏を滅ぼした後の帰途、富士山を見物ながら遊覧したこと(富士宮市)など、信長に関する知識も深められる。

 監修した越前町織田文化歴史館学芸員の村上雅紀さんは「町民に分かりやすく伝えたいという、鈴木さんの熱意で完成した労作」と称賛している。8千部作製。町の施設などにも配布した。問い合わせは町商工観光課=電話0778(34)8720。