福井県は8月30日、2024年春の北陸新幹線敦賀開業後の並行在来線(現JR北陸線)に関する経営計画案を明らかにした。利用促進策として新駅設置や既存駅の機能充実、駅周辺のにぎわいづくりなどを盛り込み、1日当たりの利用者数2万人維持を目標に据えた。

 基本理念には「地域に密着した県民鉄道への一新」を掲げ、「生活や交流の基点となるサービスの提供を通じて、地域振興と県民の生活環境の向上を図る」としている。

 JRからの経営分離に伴い、ダイヤを自由に設定できる利点を生かし、現行からの24本増便、朝夕の快速列車運行、毎時一定時刻に駅を発着するパターンダイヤ化で利用者の利便性向上を図る。

⇒並行在来線の運賃はいくら?

 新駅については当面、福井―森田駅間、武生―鯖江駅間、王子保―武生駅間で設置に向けた検討を進める。既存駅には託児施設や学生向け自習室の設置、飲食店などの誘致を図り、「地元から親しまれる駅」を目指す。

 また、アテンダントなどによる高齢者向けの乗降補助、訪日外国人向けの多言語案内放送などを通して、誰もが利用しやすい環境づくりに努めるとしている。

⇒市町別出資金額が最も多い自治体は(D刊)

 福井鉄道やえちぜん鉄道、石川県のIRいしかわ鉄道と連携し、共通フリー切符や鉄道イベントの共同開催を検討。また、乗る運動やマイレール意識の醸成に向けて、22年度に「県並行在来線利用促進協議会(仮称)」を設置し、新たな利用促進策を検討していく。

⇒【特集】北陸新幹線についてもっと詳しく

 人員計画について、24年春の開業時はプロパー社員100人、JR西日本からの出向社員170人、県からの派遣職員など10人の計280人で発足する。開業10年後をめどにJRからの出向を解消し、完全プロパー化を目指す。

 経営計画案は、30日に開かれた福井県議会地域鉄道の維持・活性化を目指す議員連盟の総会で示された。9月県議会の議論を踏まえ、10月ごろに県や沿線市町などでつくる県並行在来線対策協議会で決定する。