福井県鯖江市の民家で咲いたハチクの花

 福井県鯖江市の民家で、60~120年に一度しか咲かないといわれる竹の花が開いた。竹の生態に詳しい富山県中央植物園の高橋一臣さんによると、ハチク(淡竹)という種類の竹で「近年、全国で開花報告が相次いでいる。貴重な一斉開花の前兆が現れている」とみている。

 花をつけたのは、吉田久士さん(61)宅の玄関先の植え込みの竹。約60年前に家を建てたときに植栽したものだという。高さ2メートルほどに伸びた竹の枝葉の先に、クリーム色の長さ2~3センチの稲穂のような花が開花。花びらはなく、おしべを垂らしている。

 高橋さんによると、ハチクの開花周期は約120年。竹は地中に延びた「地下茎」でクローン繁殖するため、全国的に同じような時期に開花するという。ハチクが全国で一斉開花したのは1908年前後が最後との記録があり、次は2028年ごろにピークを迎えるとみられている。

 「例年約1メートルほどの竹が、今年は急に倍の大きさにまで成長した」という吉田さん。花が咲くのはとても珍しいと知って驚きつつ「本当はきれいに切りそろえたいんだけどね」と笑った。