防災ヘリの傷病者をドクターヘリ(右)へ引き継ぐ訓練を行う医師や看護師、福井県防災航空隊員ら=7月20日、福井県坂井市の福井空港

 5月に運航開始した福井県ドクターヘリへ、県防災ヘリから傷病者を引き継ぐ訓練が7月20日、坂井市の福井空港で行われた。山岳・水難事故、災害などに備え、医師らが素早く防災ヘリに乗り込み初期治療し、ドクターヘリへ搬送する手順を確認した。

 防災ヘリはホバリング(空中停止)して隊員が降下し、傷病者をワイヤでつり上げ救助できる。福井市の福井県立病院から医師らが搭乗して出動するドクターヘリにつり上げ装置はない。

 訓練は同病院の医師、看護師6人と県防災航空隊6人が参加。大野市の荒島岳で滑落した意識不明者を防災ヘリが救助し、市内の広場「ランデブーポイント」に2機が着陸した設定で行った。医師らが初期治療し、隊員が資機材の準備などを支援。10分後にはドクターヘリに傷病者を乗せ換えた。

 航空隊の加美川淳平隊長(46)は「一刻も早く医師が傷病者に接触できるよう空の連携を強化したい」、同病院救命救急センターの東裕之医長(39)は「お互いの考えや行動を理解し合えた。迅速に引き継ぎ、救命率向上につなげたい」と話した。

 ヘリ同士の引き継ぎ事案は5月以降、発生していない。傷病者が多い場合は、防災ヘリが救助現場と広場を往復する。昨年の防災ヘリの出動は72回で、8月が最多の16回、9月が11回を占めた。