関西電力高浜原発1号機(右)と2号機=2020年12月、福井県高浜町(福井新聞社ヘリから撮影)

 運転開始から40年を超えた関西電力高浜原発1、2号機(福井県高浜町)で建設中のテロ対策施設の完成時期が2023年5月ごろの見通しであることが7月20日、関係者への取材で分かった。施設が完成しなければ再稼働できないため、少なくとも約2年間は運転できない状況が続く。関電は新たな運転計画を早ければ7月中にも公表する方向で調整しているもようだ。

 杉本達治知事は21年4月、国と関電から協力要請のあった高浜1、2号機の再稼働に同意した。しかし、設置が義務付けられているテロ対策施設が期限の6月9日までに完成しないことから、関電は2基の再稼働を見送った。高浜2号機は、40年超運転に必要な安全対策工事も終わっていない。

 テロ対策施設の完成時期について関電は19年4月、設置期限から2年半遅れるとの見通しを発表。その後「未定」に変更している。工程の検討を慎重に進めた結果、約半年間の工期短縮が可能と判断し、完成時期は23年5月ごろの見通しとなったようだ。

 同じく運転開始から40年を超え、6月23日に再稼働した美浜3号機は、テロ対策施設が設置期限の10月25日までに完成しないため、同23日に停止する予定。「未定」としている完成時期は、検討の結果、22年9月ごろの見通しとなった。当初計画から工期を約半年間短縮できると見越した。運転再開は同10月ごろになるとみられる。

 テロ対策施設は新規制基準で設置が義務付けられた。原子炉建屋が航空機の衝突などテロ攻撃を受けた際に重大事故を防ぐのが目的。原発本体の工事計画認可後5年以内の設置が求められている。