過労死ラインの一つの目安とされる月80時間以上、時間外勤務した福井県内の公立学校教員は、4月に212人に上った。2020年度は月平均312人、19年度は同440人で、減ってはきているものの、福井県教育委員会が県学校業務改善方針で掲げる「21年度末までにゼロ」の達成には、一層の取り組み強化が必要な状況だ。⇒「学校に電話は17時まで」保護者から不安の声も

 福井県教職員課によると、時間外勤務は中学校・高校が部活、小学校は教材研究が多い。加えて「報告書作りなどの事務処理や、保護者対応も時間外勤務で多い内容」(同課)。既に部活動の顧問を複数の教員で務めるようにしたり、担任業務の支援員を置いたりして、時間外勤務の削減を進めている。保護者に対しても「学校の先生も労働者。365日24時間『先生』ではいられないことを理解してほしい」と訴える。

 業務改善方針では、取り組みの背景として「長時間勤務では子どもと向き合う時間が減る。さらに『教員は多忙』というイメージにより教員志望者も減少しており、今後、教育の質の確保が難しくなると懸念される」としている。

 実際、19年度に実施された全国の公立小学校の教員採用試験の競争率は、全国平均で2・7倍と過去最低となり、人気低迷を印象づけた。7月3日に選考が始まった県教委の22年度公立学校教員採用試験も、教諭枠の出願者が758人と過去最少。「多忙化が背景の一つである可能性がある」(同課)とみている。

  ×  ×  ×

 福井新聞「みんなで発掘 ふくい特報班」(ふく特)は、暮らしの中で感じた疑問や地域の困りごと、不正の告発といった情報を寄せていただき、記者が取材を進める調査報道企画です。LINEの「友だち」に登録してください。情報提供をお待ちしております。メールやファクス、郵便でも受け付けます。情報源の秘匿は厳守します。