要望活動後、取材に応じる杉本達治知事(中央)ら=7月16日、大阪市のJR西日本本社

 JR小浜線、越美北線の減便検討についてJR西日本の長谷川一明社長は7月16日、通勤・通学時間帯は便数を維持する考えを示した。乗客が少ない早朝や深夜、昼間は減らす方針。来週、県や沿線市町に説明する。便数維持を求めて長谷川社長と面談した杉本達治福井県知事が報道陣に明らかにした。

 それによると、長谷川社長はこの20年間で越美北線の乗客は45%、小浜線は34%減っているとした上で「乗客が減っているほど、見直し(減便)することはない」と述べたという。県などによると、小浜線は半分程度、越美北線は8割近くが当初、見直し対象となっていたもようだが、下回るとみられる。

 小浜線の敦賀―小浜間は1日30本、小浜―東舞鶴間は同26本、越美北線の福井―越前大野間は同18本、越前大野―九頭竜湖間は同9本運行している。

 大阪市のJR西本社での要望には、鈴木宏紀県議会議長、県議会地域鉄道の維持・活性化を目指す議員連盟の仲倉典克会長、東村新一福井市長、松崎晃治小浜市長も参加した。▽運行本数削減や駅の無人化など性急な合理化を行わない▽両路線の利便性を向上し、北陸新幹線県内開業を契機とした観光誘客に積極的に協力する―の2点を求めた。要望活動は非公開だった。

 終了後、杉本知事は「厳しい経営環境は理解している」としつつ、「急に大幅減便という話があり、沿線住民も不安を抱えている」と話し、丁寧で十分な説明が必要と強調した。来週、JR西から説明を聞いた後の対応は「乗客の利便性や新幹線開業に向けた地域振興、観光振興の面で一緒にやっていく部分を確認しながら考えていきたい」とした。

 JR西は「通勤、通学などの利便性に精いっぱい配慮するとともに観光などの利用が多く見込まれる場合には柔軟に対応していく」とのコメントを発表した。