野球部員に新型コロナウイルスの感染が確認された福井商業高校(福井県福井市)は、全国高校野球選手権福井大会の辞退を7月10日に決め、関係者は言葉を失った。2020年秋と2021年春の県大会決勝は敦賀気比高校に敗れリベンジを誓っていた。川村忠義監督(47)は「掛ける言葉が見つからない」と声を震わせた。

 川村監督によると、校内に集まった選手たちは辞退と知って泣き崩れ、立ち上がれなかったという。チームは故障者が相次ぐ中も2013年以来となる夏の甲子園出場へ結束していた。今大会では第2シードとなり、7月12日に初戦の2回戦に臨む予定だった。

 川村監督は「懸命に努力したみんなに試合をさせてやりたい。選手はどこにも気持ちをぶつけられない。チームの誰一人として悪くない」と声を絞り出した。

⇒【D刊】福井商業が大会辞退、校内でクラスター

 今大会は入場申請書の持参を条件に保護者や一般客の来場を認めている。福井県高校野球連盟の中川秀樹理事長は「部員、保護者、一般客と場所を分けて観戦してもらうなど対策をしっかり取っている」とし、感染状況にもよるが現状の運営方法を続けるとの方針を示した。