イラスト・小林孝文

 今年も夏が近づいてきましたが、気温や湿度が高くなると、細菌による食中毒の発生が多くなります。食中毒の原因菌には、食肉や卵などに潜んでいるサルモネラ菌やカンピロバクター菌、人の皮膚にも付いている黄色ブドウ球菌などがあり、腹痛・嘔吐(おうと)・下痢などを起こします。また毒素を作り出して腎臓や神経に重篤な障害を起こす腸管出血性大腸菌やボツリヌス菌のような細菌もいます。

■危ないものは食べない

 肝心なのは危ないものは食べないことです。

 細菌が付着している危険性の高い食品や、菌が繁殖しやすい環境にある食品は避けましょう。腸管出血性大腸菌感染の危険のある生肉は、小児や高齢者には食べさせない。蜂蜜はボツリヌス菌が混入する恐れがあります。乳児(1歳未満)に与えてはいけません。

■予防のための注意点 

 食中毒を予防するため、次のことに注意しましょう。

 (1)ばい菌を付けない。目に見えませんが手にはさまざまな雑菌が付着しています。調理や、食事の前には、せっけんで十分に手を洗いましょう。

 (2)ばい菌を増やさない。多くの細菌は低温ではその増殖が抑えられます。買ってきた食品は早めに冷蔵庫で保存しましょう。しかし冷蔵庫の過信は危険です。早めに食べることが大事です。

 (3)ばい菌をやっつける。多くの細菌やウイルスは、加熱により死滅します。肉や魚はもちろん、野菜も加熱したものが安全です。特に肉類は中心までよく火を通すことが大切です。(福井県小児科医会・安藤徹)