福井県福井市の「一乗谷DISCOVERY PROJECT」メンバーに委嘱された榎木孝明さん(左)=7月5日、東京都千代田区の福井市東京事務所

 福井県福井市は7月5日、一乗谷朝倉氏遺跡の魅力を発信する「一乗谷DISCOVERY PROJECT(ディスカバリー・プロジェクト)」メンバーに、俳優の榎木孝明さんを委嘱した。榎木さんは「あそこまで手つかずで残っていることに驚いた。『ここは奇跡だ』という印象がずっとあって、何かできないかと思っていた。私なりにやれることを考えたい」と抱負を語った。

 市は2009年度から、日本を代表するクリエーターらとともに同プロジェクトをスタート。ポスターやカレンダーの制作、ソフトバンクのコマーシャルのロケ地誘致などを通じて、遺跡の情報発信に取り組んできた。

 プロジェクトのメンバーは、遺跡を愛する著名人を任命している。榎木さんがNHK大河ドラマ「麒麟がくる」で朝倉家の家臣山崎吉家役を演じたことや、遺跡を訪れた際に魅力を高く評価したことから依頼した。13年に委嘱したバイオリニスト葉加瀬太郎さんに続き2人目になる。

 委嘱式は東京都千代田区の市東京事務所であり、黒田慶廣所長が榎木さんに委嘱状とピンバッジを手渡した。東村新一市長がビデオメッセージで「榎木さんの発信力を生かして魅力を広く伝えてほしい」と呼び掛けた。

 榎木さんは俳優として映画、テレビ、舞台で活躍する一方、アジアを中心に世界各国を旅して水彩画を描き、全国で個展を開いている。歴史好きを公言し、遺跡の魅力について「料理の仕方によっては、ものすごい可能性を秘めた場所。世界に日本人の精神の原点を発信できる場所になり得る」と高く評価。「協力は惜しまない」と述べ、葉加瀬さんのバイオリン演奏と朗読のコラボレーションなどに意欲を見せた。